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最終更新日:2017年5月02日(火)

平成29年度上川農業改良普及センターの普及活動方針

  普及活動は、第5期北海道農業・農村振興推進計画の方針に基づき、道民はじめ広く消費者に対し、農業・農村の役割と機能について共有認識を図るとともに、安全・安心な食の提供、ブランド力向上にむけた高付加価値農業を推進する。さらに、関係機関、企業と連携し農業・農村を支える多様な担い手の育成・確保、ICTを活用した戦略的な技術の導入、心豊かに暮らせる農村づくりなど、上川農業の維持、発展にむけたあらゆる生産基盤の強化に取り組む。
  異常気象に対しては、気象変動に強い土作り、被害軽減に向けた迅速な技術情報の提供に務める。また、研究機関、教育機関及び行政との連携、普及指導員の専門分野の活動指導や資質向上、地域農業の構造分析による科学的根拠に基づいた対策の提案など、先進的な農業者等の高度かつ専門的な相談や支援を行う。

 

1 普及活動の基本的な課題

(1) 需要に応じた安全・安心な食の提供とこれを支える持続可能な農業の取組
    環境との調和に配慮したクリーン農業を推進しているが、一層の普及推進にむけ需要に応じた安全・安心な農産物の安定供給と新たな需要の拡大を図る。引き続き「北海道クリーン農業推進計画」及び「北海道の食の安全・安心基本計画」に即し、YES!clean・エコファーマー認証推進、高度クリーン米、特別栽培・有機農産物の生産拡大、GAP、HACCPの導入を支援する。また農薬のドリフト防止や土壌残留対策を強化するとともに、クリーン農業の基本である土づくりを推進し、地下水汚染対策やバイオマス資源の利活用をすすめ環境に配慮した施肥の実践に取り組む。
  ア 持続性の高い農業生産方式・クリーン農業技術の推進
  イ 環境にやさしい病害虫防除法や適正施肥による環境負荷低減対策の普及
  ウ 家畜糞尿のほ場還元システムづくり、耕畜連携による地域資源の有効活用の推進
  エ 緑肥作物の積極的な導入促進
  オ 農業用廃プラスチックの適正処理の推進
  カ YES!cleanやエコファーマーの認証拡大、特別栽培・有機農産物の取り組み推進
  キ  GAP、HACCPの導入推進、ポジティブリスト制度、生産履歴記帳の取り組み強化
  ク  生産コストの低減技術、農薬取締法に基づく適正な農薬使用の取り組み強化

(2) 農業・農村を支える多様な担い手の育成・確保と心豊かな農村づくりに向けた取組
    農家戸数の減少や高齢化が急速に進むなかで、農業後継者はもとより、多様な人材が就農できるように地域における受入体制の充実強化と関係機関・指導農業士とともに研修、教育を推進する。さらに、地域の特性に応じた高度かつ体系的な生産技術・経営管理の普及を通じて、担い手の能力向上と定着を図る。また女性農業者の起業活動やネットワーク活動を支援し、女性が経営や社会活動に参画しやすい環境づくりを推進する。
    上川管内では、アグリビジネスや6次産業化が各地で展開されている。今後は、都市と農村の交流促進、農業体験やグリーンツーリズムや食育活動を強化し、農業・農村の役割・機能に対する道民意識を共有しながら、農業を核とした産業の展開と快適で豊かな農村づくりを目指す。また、地域資源を活用したブランド力向上を進め輸出拡大にむけた取り組みを支援する。
  ア  地域における新規参入者の受入体制の構築と研修制度の充実(各地区との連携)
  イ  新規就農者の育成・定着(地域の青年組織活動、アグリフォーラムinかみかわの支援)
  ウ  新規就農者の経営力向上を目的にした「上川新農経塾」(上川管内担い手育成協議会)の開催
  エ 指導農業士・農業士や法人ネットワークとの連携
  オ  女性や青年農業者の経営参画促進のための家族経営協定締結および技術習得の推進
  カ 地域の特色を活かした6次産業化・農商工連携にむけた推進体制整備と輸出拡大支援
  キ  農村景観づくり・グリーンツーリズム・食育の推進・生活環境の整備

(3) 農業生産を支える基盤づくりと戦略的な技術の導入
    上川管内に見られる農地基盤は、粘質土壌、泥炭土壌、火山性土壌など多様であることから、それらに対応した対策が重要である。特に水田転作畑における排水性改善は急務であることから、深耕・心土破砕・混層耕、さらにほ場の副産物・堆肥などの有機物利用を併用し、土壌の物理性改善と団粒構造の形成に努める。また、ほ場の表面滞水改善にむけた作溝明きょ、傾斜均平の取り組みを支援する。
   稲作経営は、規模の拡大に伴い品質の年次変動が大きく米価も低迷している。畑作経営は、排水性の悪い水田転換畑では依然として収量が低い。園芸経営は、価格の低迷、高齢化による労働力不足、肥料等の資材価格高騰により収益性が低下しており、産地における労働支援システムの構築が必要である。酪農経営は、生乳の生産調整や配合飼料の価格高騰により、生産コストの低減、乳質の向上などが喫緊の課題となっている。
   これらの各部門の徹底したコスト削減や生産性向上による経営改善を進め、多様なニーズに応じた品種の選定や試験研究等と連携を図り地域特性を活かした戦略的な技術の導入を推進する。特に農作業の省力化や労働軽減、精密化、情報化技術の普及・定着に努める。
  ア 稲作経営の安定化
    (ア) 生産構造の再編による経営改善(農作業受委託組織、法人化、地域営農システムの支援)
    (イ) 高品質・良食味米および高度クリーン米の安定生産
    (ウ) 省力・低コスト稲作技術の確立(上川水稲直播情報ネットワーク等の支援)
    (エ) 稲わらの飼料化および飼料用米生産の推進
  イ 畑作経営の安定化
    (ア) 排水対策や有機物施用など適正な土壌管理による品質向上と安定生産
    (イ) 広域的な集出荷体制の構築と合理的な輪作体系の維持・強化
    (ウ) 団地化など効率的な農用地の利用による農作業受委託組織の育成
  ウ  園芸経営の安定化
    (ア) ICTを備えた労働力補完システムの構築による安定した野菜産地の確立
    (イ) 多様なニーズに対応した野菜・花き・果樹栽培技術の普及
    (ウ) 立地条件や資材価格高騰に対応した品目・作型の導入および省エネルギー対策の普及
    (エ) 加工・業務用需要に対応した野菜産地の育成
  エ 畜産経営の安定化
    (ア) 生乳中の細菌数、体細胞数の低減による乳質の向上
    (イ) TMRセンター等の営農支援システムの確立と生産コストの低減
    (ウ) 家畜糞尿の適正なほ場還元と配合飼料の価格高騰に対応した地域資源循環型畜産の確立
    (エ) 高品質な牛肉生産と素牛の安定出荷にむけた繁殖牛の計画的な更新
  オ スマート農業の実現に向けた新技術の導入
  カ 技術の体系化と優良事例の普及

2 上川総合振興局、上川農業試験場、地域関係機関との連携

(1) 北海道農業・農村ビジョン21の推進および振興局独自施策と連携した普及活動を推進する。
(2) 地域農業技術支援会議と連携し、緊急かつ重点的な課題解決を図る。
(3) 地域関係機関と課題を共有化し、合意形成と役割分担による効率的な普及活動を展開する。

3 普及活動の推進

(1) 普及活動の重点化
    地域における課題を重点化し、重点地域を対象とした農業者や関係機関との合意形成に基づき、提案技術の実証により地域の課題を解決するための支援を行う。
(2) 本所・支所の効果的普及活動の連携
    地域課題解決研修や専門部会活動による横断的な調査研究活動を行う。また、地域農業技術支援会議の課題解決に関する本所・支所相互の支援体制と情報の共有化を進め、地域係が担当する重要な普及課題に対し、広域班が支援する普及活動を進める。
(3) 普及職員の資質向上
    農業分野における技術革新や農業者の高度かつ多様なニーズに対応するため、OJT、職場研修、専門部会活動および担当者会議を充実強化し、職員の資質向上を図る。