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最終更新日:2018年5月15日(火)


かみかわ「食べものがたり」: 南富フーズ 「エゾシカ缶詰・サラミ・ジンギスカン」


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エゾカツカレーの開発は、物語の始まりにすぎない
「なんぷエゾカツカレー」を町おこしの起爆剤にと積極的に推進した南富良野町商工会の鶴谷大輔経営指導員
南富フーズ 「エゾシカ」〈缶詰・サラミ・ジンギスカン〉 かみかわ南部
シカ肉は現代のヘルシー志向に適合

 「ご当地グルメを開発しよう」――南富良野町で、そんな機運が盛り上がったのは平成19年6月のことでした。道内各地で米や麺、豚肉、鶏肉などを使った名物メニューが続々と登場し、マスコミで取り上げられていた頃。「南富良野も遅れを取るわけには行かない」というムードが漂っていました。

 まず、何を主要食材にするのか。飲食店店主、町役場の職員、農家、そして商工会関係者などが集まり、話し合いが始まりました。農商工が連携する、町おこしの側面も持つ一大プロジェクトです。第一候補に挙げられたのは、エゾシカの肉でした。「町内では、年間800~900頭のエゾシカが駆除されている。これを有効利用しない手はない」という意見が出されました。しかもシカ肉は、豚や牛に比べ、タンパク質が豊富な一方で低カロリー。現代のヘルシー志向にぴったりの食品でした。

 次に、メニューを検討するうちに「カレーがいいんじゃないか」と方針も決定。南富良野町ではエゾシカのほか、カレーの材料となるイモ、タマネギ、ニンジンが大量に生産されています。地元の野菜を使えることがメニュー開発の決め手となり、同年11月に正式決定しました。全体の協議をまとめ、事業の推進役となったのは南富良野商工会で経営指導員を務める鶴谷大輔さん。「決定当初は不安だらけであまり乗り気ではなかったんですが、みんなで決めた以上やるしかないですから」(鶴谷さん)と気合を入れ直しました。

画像 なんぷエゾカツカレー旅籠や・れすとらん「なんぷてい」で出されている「なんぷエゾカツカレー」は地元の野菜にこだわった一品

 

カレーの基本コンセプトを絞り込む!

 最初に手を付けたのは、駆除のため捕獲したエゾシカを解体するための処理施設の整備でした。当時、駆除したエゾシカはそのまま放置するか、一部を自家用に食する程度。本格的に利用するためには解体施設の整備が不可欠でした。しかし、施設建設には多額の費用がかかります。採算の目処も立たない施設に、町が建設資金を出すのは非常に困難な状況でした。 

 この難局を救ったのが、当時町内でニンジンやタマネギの選果場を経営していた南富フーズの糠谷雄次社長です。糠谷社長は農協職員の早期退職制度を利用し、農産物の加工会社を立ち上げたばかり。しかも糠谷社長は20代のころからシカ撃ちを行っており、シカ肉の有効利用に興味を持っていました。そんなこともあり、鶴谷さんと糠谷社長の話し合いは順調に進み、施設建設にゴーサインが出ました。

 同時に進めていたカレーのメニュー作りは、商工会の副会長でレストランや旅館を経営する川村勝彦さんが中心となり、基本コンセプトを絞り込んでいきました。決定したのは8項目。まず、名称を「なんぷエゾカツカレー」とし、南富フーズで処理したエゾシカのモモ肉を使うことに。肉は食感や固さを考慮し、厚さを5mm程度にすることを厳守。野菜などの具材は南富良野産にこだわるほか、米も道内産を使用。生産量では道内1~2位を争う南富良野産のニンジンを漬物としてトッピングするほか、同じく同町で生産されている「くまささ茶」も添えることにしました。

 

大手カレールー開発担当者も“参戦

 これでエゾカツカレーのルールは完成しました。問題は、カレーのルーの味です。カレーを提供する予定の店は、町内の10店。ただ、この中には居酒屋のほか、そば屋なども含まれています。ルーの味に決まりはないものの、「美味しくないカレーを出すことはできない」(鶴谷さん)と頭を悩ませました。

 そこで思いついたのが、国内大手のカレールーの会社から担当者に来てもらい、各店が試作したカレーを評価してもらうことでした。ただ、評価には担当者以外に町役場の職員や教員などにも加わってもらい、無記名で味に対する意見を書き込んでもらう方式を取りました。このやり方であれば、だれがどう評価したか分からないため率直な意見を述べることができて、試作品のレベルアップにつなげることが可能です。これを契機に提供店の意識も変わり、勉強会をしようという話も持ち上がりました。1店でも美味しくない店があれば、ご当地グルメとして定着するのは難しくなります。各店に集まって試作品を食べ合い意見交換するうちに、互いの気持ちも通じ合い、気軽に相談するようになりました。

 鶴谷さんはまた、プロジェクトに国の資金を活用しようと考え、平成19年度に中小企業基盤整備機構から補助金を得たほか、翌年には中小企業庁からも補助を取り付けます。もう、後戻りはできません。メンバーらも必死になりました。そして平成20年5月、ようやく「なんぷエゾカツカレー」がデビュー。プロジェクトがスタートして、ほぼ1年が過ぎていました。鶴谷さんは振り返ります。「誰か1人でも欠けていたら、できなかった事業だ」と。

画像 缶詰、ジンギスカン、ソフトジャーキー ジンギスカンやソーセージをはじめお酒のおつまみに最適のサラミ3種の風味がそろう缶詰など商品バリエーションは広がりさまざまなカタチで鹿肉の魅力を気軽に堪能できるようになりました

また
新商品の「エゾ鹿ソフトジャーキー」(1袋130g)600円(税込)も登場こちらは少し甘みのある味付けで小さな子どもから年配の方まで楽しめます

 

目標は「シカ肉文化」の定着

 一方、糠谷社長は、処理施設の完成に伴いエゾシカ肉を使った新たな商品開発に取り組んでいました。自社に加工施設はないため、札幌や遠軽町白滝の業者と話し合いながら、ソーセージ、サラミ、ジンギスカン、そして缶詰などを次々と商品化。商工会としても、東京ビッグサイトで行われる年2回の商談会に出展し、アンケート調査を実施。味付けなどの参考になる意見を集め、商品開発に役立ててもらいました。

 鶴谷さんは「東京などではシカ肉は土産として面白いという意見がある一方で、値段が高いという指摘もありました。しかし、シカは家畜ではなく、自然界で生きています。このため、まず捕獲するのが大変なほか、狩猟後の運搬、解体後の熟成措置など非常に手間がかかるもの。だから、高くなるのは必然です。

 ただ、最近はシカのさまざまな部位を食用として利用する動きがあります。例えば、青森の業者からはシカのホルモンを売り出したいという話も寄せられています。いろいろな工夫、アイディアが出てくれば、将来的には価格的にも手に入りやすい肉になるはず。より身近な肉になるためにも、まず多くの人に食べてもらいたいですね」とシカ肉利用を強く訴えます。

 エゾカツカレーでスタートした南富良野町を挙げての取り組みは、北海道にシカ肉文化を根付かせることが、最終到達点かもしれません。

 

 

 

南富フーズ 株式会社


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