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ホーム > 産業振興部 > 商工労働観光課 >  かみかわ「食べものがたり」: ひめや製パン菓子舗「よもぎの里」


最終更新日:2018年5月15日(火)


かみかわ「食べものがたり」: ひめや製パン菓子舗「よもぎの里」


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よもぎがたっぷり!おばあちゃんのよもぎ餅を再現
代表の鈴木哲也さんお気に入りのキャスケットを深めにかぶると、気持ちも仕事モードに切り替わります
ひめや製パン菓子舗 かみかわ中部
もう一度食べたい

 「贈り物で戴いたよもぎ餅をもう一度食べたいと、電話注文される方が多いですね」とよもぎの大福餅「よもぎの里」を製造・販売する、ひめや製パン菓子舗代表の鈴木哲也さん。

 一口ほおばると、ぎっしりと詰まったよもぎの香りが口の中に広がります。皮は薄めながら、しこしことした噛みごたえがあり、あんも甘みを抑えているので最後まで飽きません。それは1度食べると、また食べたくなる味。夕方には売り切れてしまうので、電話で予約を入れてから来る遠方の方も多くいます。

 そうやって苦労しても食べたい「よもぎの里」は、いつも期待を裏切らない美味しさです。

画像よもぎの里商品 ★「よもぎの里」 1個 140円(税込) 
よもぎの繊維がたっぷり詰まっています

 

父の店をみんなで気づけば、創業50数年

 「創業50数年なんですけど、はっきりとは判らないんだよね。母も覚えていなくて」と申し訳なさそうに教えて下さった鈴木さん。同店は鈴木さんの父親がパン屋として開業し、洋菓子、和菓子へと手を広げていきました。

 しかしその父親も早くに他界し、鈴木さんの祖母が代わりに代表に。“息子の始めた事業を絶やさない”という母としての思いだったのかもしれません。学校給食のパンも製造するなど店は忙しく、父親の兄弟にも手伝ってもらい、親子で店を支えてきました。その後、鈴木さんの母親に代が移り、それまで会社勤めをしていた鈴木さんも仕事を辞め、新しい戦力としてお菓子作りを覚えることから始めました。それが24年ほど前のこと。平成18年には4代目の代表として鈴木さんが店を受け継ぎました。

画像原材料の餡とよもち餅

 

おばあちゃんの作る思い出のよもぎ餅

 「よもぎの里」は、鈴木さんの母方のお祖母さんの味です。お母さんが小さい頃、春になるとよもぎを摘んで作っていたお祖母さんのよもぎ餅。実家に帰った時、久々にお祖母さんが作ったのを食べて、「うちの店でも出してみたいね」と販売することに。

 「よもぎの里」は冷凍保存はできるものの、昔ながらの材料で作るので時間が経つと若干硬くなってしまうため、賞味期限を当日限りとしています。日持ちを良くするために、添加物の少ない保存剤を入れようかと検討したこともありました。でも、「よもぎの里」は、鈴木さんのお母さんにとっても、忘れられない思い出の味。お母さんの「そのままで」という希望で、今も昔のままの製法を守っています。

 そんなまっすぐな思いで作る「よもぎの里」は、いつしか同店の看板商品となり、お客様みんなにとっても忘れられない味になりました。

画像鈴木夫妻と商品を冷ますケース (右)店の歴史を感じさせる、祖父が手作りしたパンを冷ますケース
(左)普段はご主人がパン、奥様が餅製品を担当
パンのレパートリーも100種類

「限界以上のことはしたくない。自分たちのできることを無理せずに」と、ご夫婦でコツコツと守っている店です

 

上川町の野山のよもぎをたっぷり

 その美味しさは何といっても、よもぎの量の多さです。使っているよもぎはすべて、上川町の野山で1年分を摘み採ったもの。当初は6月の新芽の時期になると家族、従業員総出で摘んでいましたが、今は大量なので他の人にお願いしています。収穫時期は無事採れるか天気が気になり、落ち着かない日々が続く鈴木さん。「何日間かが勝負なので、その間に1年分採れるか不安ですね」。

 採れたよもぎは塩着けにして冷凍保存。毎朝、解凍する時の塩の抜け方によって味が変わるので、「朝食にしょっぱいものを食べると味覚が変わってしまう」と朝食にも気を配ります。餅米は、上川産を使用。収穫できるか心配していたよもぎを惜しげもなく大量に餅に混ぜ、繊維たっぷりの餅が出来上がります。

 当初はよもぎの時期だけ、1週間ほどの限定販売。それが好評で月に何度か作るようになり、さらにクチコミでどんどん人気を呼び、10数年前から通年販売になりました。送りの注文も入れると売り上げは1日約300個、よもぎのシーズンは約600個にものぼります。

 

お客様の言葉が教えてくれる

 「とりあえずお客様に喜んでほしい。美味しい、美味しいって言ってもらえたら」そう願う鈴木さんにとっては、クレームも大切なご縁。「ご縁があって頂いたクレームも大切なんですね。それを直しながら進みたい。言われるのもありがたいです」と噛み締めるように話します。

 たとえば、「表側だけ少し硬かった」と言われたクレーム。そのお客様の言葉に、ただ「すみません」で終わらせるのではなく、どうしてなのかとじっと考えます。そして辿り着いた結論は、袋に入れる前の手順。餅は熱いままでは包装できないため、板に並べて冷やします。そのわずかな時間に、上になる表側が硬くなってしまうのでは?さらに、大福の皮は表側よりあんを包んで結ぶ裏側が微妙に厚く、薄い表側が硬くなりやすいのでは?と気付きました。そこで、冷ます時に薄い表側を下になるように置きました。板と接している部分は空気と触れないので、硬くなりにくいのです。

 何気なく繰り返していた手順が、美味しさを損なわせていたことに鈴木さんは気づきました。「それからは何も言われなくなりました。お客様が教えてくれることが多いのです」。

 たったそれだけの小さな行為が、微妙に味を左右するお菓子の世界。お客様の言葉に耳を傾ける鈴木さんの姿勢こそが、「よもぎの里」の味を守り育ててきたのかもしれません。

 

  ひめや製パン菓子舗
 
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