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最終更新日:2016年3月23日(水)


かみかわ「食べものがたり」: 山恵「エゾ鹿スモークハム・ロース」


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本来の美味しさを伝えるための厳しい目
ハンター暦40年の代表取締役社長荒田敏彦さんベテランの厳しい目が鹿肉の味を支えます
山恵「エゾ鹿スモークハム・ロース」 かみかわ中部
エゾ鹿肉の加工場を鷹栖町にも

 口に入れると、イメージとはまったく違う美味しさに驚く「山恵(さんけい)」のエゾ鹿肉の生ハム。そこには“鹿肉の臭みや硬さ”はまったくありません。これは山恵が捕獲後の下処理を完璧に行ったものだけを仕入れているから。少しでも品質の悪いものは受け入れない。それを見極めるのは、狩猟暦40年の北建建設(有)社長荒田敏彦さんと、社長の教えを受け継いだ工場長の荒田敏文さんの光る目です。

 平成20年、エゾ鹿肉の加工販売を始めた山恵は、北建建設の食肉処理部門。もともと荒田社長は、自らが40年の経験を持つベテランハンターです。20歳の時から土建業のかたわら冬になると猟へ。当時の上川地域はまだ鹿猟は解禁されておらず、鹿もほとんどいませんでした。それが平成元年の解禁時には、大量の鹿が生息する場所に変わっていました。

 あまりにいっぱい捕れるので、荒田社長は鹿肉の解体加工を行う北見や遠軽まで持って行き、販売。ところが遠軽の処理場が閉鎖してしまい、それならば鷹栖町にも解体施設を建てたいと考え始めました。タイミング良く、農水省が鹿肉の解体工場建築への補助金を募集しており、話が一気に現実的に。鷹栖町・農協・猟友会で協議会を立ち上げ、総工費の半分を国からの交付金でまかない、平成20年に加工処理施設が完成しました。


★エゾ鹿肉スモークハム ロース生ハムタイプ(ブロック/100g)702円~(税込)※不定貫 

 

品質の悪いものは一切出さない

 山恵は、ハンターが上川周辺の山から捕獲したエゾ鹿を買い取り、解体して業者へ。山恵のオリジナルのレシピで加工を委託しています。

 肉の美味しさを決めるのは、食べていたエサ、捕獲する時の状態、下処理の完璧さ。例えば猟をする時にエゾ鹿を走らせてしまうと、体温が上がり肉が蒸れます。体から湯気が出るほど体温が上がった状態でさばいても、体はすぐには冷めず内側から蒸れていきます。品質の良い肉は枝肉で吊るすと1日で締まりますが、蒸れた肉はいくら風を当てても繊維が開いて締まらず、臭みの原因に。

 また血抜きも1分でも早く処理しないと、横隔膜が黄色くなり臭みが肉の中に入ってしまいます。血抜き後も、何時間も車に積まれていたり、何頭か重ねても品質が低下。「鹿と鹿をくっつけておいたら、1時間もしないうちに蒸れてしまう」と荒田社長。

 今まで多くの方が抱いていた鹿肉のイメージは“硬い、臭い”。しかしそれは下処理や保存の悪い肉を食べていたからにすぎません。荒田社長は、そのイメージを払拭したいと奮闘します。「ダメになった肉は、廃棄するしかありません」。食べようと思えば食べられる状態でも廃棄を選択する。それがエゾ鹿肉で商売をしようとする荒田社長の覚悟なのです。「エゾ鹿がこれからどんどん市場に出ることを考えたら、質の悪いものは一切出せません」。そしてそのものさしとなるのは、「自分なら嫌」という単純ですが重要な基準です。

 「自分で食べるのも人の食べるのも同じだという考えを持たないとダメだと思う」。自分が嫌なものは、人にも食べさせられない。そのまっすぐな思いが、美味しいエゾ鹿肉をもっと浸透させていくに違いありません。

 

脂身を見れば、何を食べていたか判る

 「初めは使い物にならない鹿が多かった。2年目はハンター教育の年でした」と苦笑いの荒田社長。上川管内にはエゾ鹿の加工施設がなかったため、ハンターにも売り物にするための知識がありませんでした。ハンター教育のおかげで、今ではしっかりとした肉が増え、年間約400頭を解体。1頭1頭全てに、獲った日時、場所、解体時間を記録するなどトレーサビリティーによる品質管理を行っています。

 社長や工場長の目利きは処理状態だけではありません。「野生の動物は脂身を見ると、だいたい何を食べていたのかが判ります」。畑まで降りてきてビートや大豆を食べていたエゾ鹿や、山でどんぐりの実を食べていたエゾ鹿は白っぽい脂身。野原で草しか食べていないエゾ鹿は、赤みを帯びて臭みが強い脂身に。美味しいのは白い脂。だいたい何歳かも毛の色や脂身を見れば判断がつくそう。肉質が良く柔らかな2~3歳の肉を山恵でも厳選して使っています。

 きちんと処理された鹿肉は甘みが強く、牛と比べても臭みがありません。ヨーロッパではジビエと呼ばれ、高級食材として食されている鹿肉。牛や豚と比較して低脂肪、高たんぱく、鉄分も非常に豊富。これからの食生活を変えるほどの可能性を秘めています。


1つ1つ、丁寧に解体していく工場長の荒田敏文さん今後の課題の1つは価格同社は通常の一般価格より低価格で提供していますが、それでも他の肉に比べるとまだ高め「何とかしてもっと安く提供できるようにしたい」と荒田社長新たな企業努力を続けます

 

甘味がありジューシーな生ハム

 同社で販売する種類は、生肉の他、様々なタイプのスモークハム、缶詰、犬用ペットフードのソーセージ、スティックジャーキーなど多彩。なかでもぜひ食べてほしいのが生ハムタイプのスモークハム。生ハムはロースの中でも味の良い肩ロースを使用しています。

 ハーブを使って臭みを取り、パストラミ製法で仕上げ。桜チップでスモークをかけますが、同じ空間でも、吊るした場所や気温によってムラができてしまうので技術が必要です。保存期間が短くなってしまうリスクはありますが、あえて添加物は使わず最小限の岩塩(アセオチサン)のみで味付け。甘みがありジューシーな味に仕上げています。

 缶詰は、ロースとモモを使用。「缶詰だからスジ肉でも良いと思ったんですが、食べてみると全然違う。ロースやモモだけで作ったわが社の缶詰は柔らかい」と工場長。同社はペットフードも作っていますが、こちらも「人間が食べても心配ないものを使っています」。もし飼い主が味見した時、「美味しくないからペットフードにしかならないんだと思われたくないですから」。そんな同社の姿勢が表れている商品です。

 「この仕事が好きだ」という工場長もハンター。持ち込んだエゾ鹿肉の判断には厳しい目を貫き、ハンターが例え知人でも、その目は曇らせません。

 「エゾ鹿肉と聞いてちょっと引いたお客さんが、初めて食べて“美味しい!”と言ってもらえた時が嬉しいですね」。これからもきっと、たくさん聞けるに違いありません。「鹿肉って、美味しかったんだ!」の声が。

 

  山恵 ショップ情報


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