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ホーム > 産業振興部 > 商工労働観光課 >  かみかわ「食べものがたり」: 越智惠子のつけ物「なんでもこい漬」


最終更新日:2018年6月14日(木)


かみかわ「食べものがたり」: 越智惠子のつけ物「なんでもこい漬」


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(ジャンル)食べものがたりトップページ > 漬物・レトルト類 > 越智惠子さん
母親から引き継いだ味を、“自分流”で再現
手際良く、白菜の漬物を仕込む越智さん
越智惠子さん「なんでもこい漬」 かみかわ中部
町の料理コンテストで見事金賞

 「最初は『みそ漬け』という名前でコンテストに出す予定だったんですが、始まる直前に『それじゃ平凡すぎる』と言われ、それじゃ『なんでもこい漬』だといって出品したんですよ」――こういって笑うのは、東川町で漬物作りに精を出す越智惠子さん。

 16年前、この漬物は東川町の料理コンテストで見事金賞に輝きました。農薬をできる限り少なくし、有機栽培で育てた野菜を防腐剤などは一切使わずに、漬け込みます。後味もすっきりして、さっぱりとしているのが特徴です。

画像 なんでもこい漬
★「なんでもこい漬」(300g・1袋)370円(税込) 
コンテストで金賞を受賞した「なんでもこい漬」は、16年経ったいまでも人気商品

 


料理名人だった母親

 漬物の基本は、母親の味。越智さんは美瑛町横牛地区の農家で、5人兄弟の長女として育ちました。父親は牛や馬の売買の仕事もしていて、とにかく忙しかったと言います。そのため、農作業は母親のキヨさんと惠子さんが中心となります。キヨさんは、地区でも有名な料理名人。当時、地区の人が結婚すると、美瑛の実家と嫁ぎ先の2ヵ所で披露宴を行うのが一般的でした。そんな時、キヨさんは知り合いから頼まれて料理を担当するほどの腕前。味付けが上手だったほか、手際が良かったといいます。

 かつて自宅では、大根、にんじん、ゴボウ、キュウリ、ナスなどを塩漬けしたものを、細かく切り、サラシの袋に入れます。これを樽の中に入れたみそと一緒に漬け込みます。その漬物を弁当箱の中のご飯の上に乗せ、昼食時に学校で食べるのです。

 「それがとても美味しかったことを、今でも思い出すの。あの味を再現したいという気持ちが、自分を漬物作りに向かわせているのかもしれない」と、感慨深く当時を振り返ります。

画像 漬物工場看板と野菜畑 越智さんの漬物工場は道路から少し離れた所にあり、幹線道路沿いに看板が置かれています
(右)漬物の原料となる野菜が育てられていたハウス

 

口コミで評判、工場建設へ

 コンテストで金賞をもらった後、道の駅などで朝市を開いて漬物を売り出したところ、クチコミで美味しいと評判に。リピーターも増えました。そこで一念発起して、漬物専用の工場を建設。「その前は、掘っ立て小屋のような小さなところで漬物を仕込んでいたんですよ。でも、本格的にやってみたいと思い、小屋を壊して工場を建てました。人のやらないことをやってみたいという気持ちも強くありました」と越智さん。そして、平成16年1月1日にオープンを迎えました。

 町役場や保健所の職員からは「3年間はやってね」と言われました。これに対し、越智さんは「3年はやるが、5年で辞める」と答えていたそう。しかし「もう5年以上が過ぎましたが、人気が出て、やめられなくなりました」と越智さんは笑います。

 

自分の畑で取れる有機野菜が原料

 有機栽培による野菜作りは、約34年前から始めました。「なんでもこい漬け」は、大根、キュウリ、ウリ、にんじん、シソの実、大豆(青と黄色の2種類)、フキの7種類を自分の畑や山などで収穫。これに、友人から仕入れる美瑛産のブランドメロン、セロリ、ゴボウ、タケノコを混ぜ合わせて漬物に。野菜類はすべて細かく切って、食べやすくします。味付けは、塩とみそとしょうゆのみ。特に、しょうゆの味加減が難しいと言います。

 以前は、母親と同じ味にするためナスも入れていましたが、ナス独特の色が付くため使うのを止めました。そのほうがパリパリの食感が小気味良く、他人には真似のできない独自の味に仕上がっていると言います。

画像 表彰状と工房内 漬物に塩を振りいれる作業では、長年の経験と勘が生かされます工場内には、これまで受賞したときの賞状のほか、漬物の紹介記事などが飾られています

 

旭岳温泉街のホテルでも使用

 越智さんの漬物は「なんでもこい漬」だけではありません。大根だけでも「サワー漬」、「ぬか漬」、「かす漬」、そして、玄米を使った「たくあん漬」と種類は豊富。特に「サワー漬」は、穀物酢の酸味がきいた甘口の漬物でリピーターに人気があります。旭岳温泉街にあるホテルベアモンテやラビスタ大雪山でも使われており、さっぱり感が絶妙。

 また「かす漬」は、キザラ(中双糖)にしょうゆ、酒粕で漬け込んだ甘しょっぱい味が特徴。「たくあん漬」は玄米にキザラ、塩、そしてたくあんの素を使用。いずれも、ご飯が進む味わいに仕上がっています。



自分の味を娘に引き継いでゆくのが願い

 「ご飯が進む」といえば、7年程前には、自分の畑で育てた大豆を使って仕込んだ「手作りみそ」に唐辛子を加えた特製の「唐辛子みそ」を開発。これをおにぎりの具に使用し、上川管内のおにぎりコンテストに出品したところ、見事、準優勝に輝きました。

 また、季節限定の漬物もあります。夏場はキュウリのからし漬、しょうちゅう漬、そして、ナス、キャベツ、白菜、小松菜の浅漬けが揃います。ユニークなものとしては「ちりめん長瓜の浅漬」があります。この瓜はインドが原産のため、暑さにめっぽう強いのが特徴。キュウリのような食感のため、漬物では奈良漬などに加工されています。が、越智さんは“赤穂の甘塩”をふり掛けるだけの浅漬け。塩加減が微妙で、ここが越智さんの腕の見せ所です。

 母親の味を再現しながらも、新しい漬物を次々と生み出している越智さんにとって、自分の味を引き継いでくれることが今の願い。幸い、娘の河野雅子さんが、東川の道の駅での販売に顔を出し、手伝ってくれるようになりました。今は、野菜の切り方など、基本的なことから教えています。本気で後を継ぎたいと思ったときには、これまでの経験で得たさまざまな手法を伝授する考えだそうです。

 

  越智惠子のつけ物

 
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