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最終更新日:2016年3月23日(水)


かみかわ「食べものがたり」: 梅屋「黒玉どら焼」


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(ジャンル)食べものがたりトップページ > スイーツ・パン > 菓子処 梅屋
深い青緑の生地が どら焼の美味しさを変えた
18歳から菓子の道を歩き出して30年以上の、梅屋取締役工場長墫野武司さん
菓子処 梅屋「黒玉どら焼」 かみかわ中部
新しい素材との出会い、普通じゃないのが面白い

 どら焼を割ると、深い青緑の生地。通常のどら焼のイメージとは違う、今までに見たことのない生地の色合い、それが平成20年に菓子処梅屋が開発した黒玉どら焼の美味しさの秘密です。実は発売当初、「カビではないのか?」と、この独特な色に対するクレームが相次ぎました。そのため、今は商品の中に説明を書いたリーフレットを添えています。そんなエピソードを持つ黒玉どら焼、それはある素材との出会いが始まりでした。

 常に新しい素材はないか探していた、梅屋取締役販売部長の林重雄さん。野菜ケーキに使う旭川産の黒大豆を探し求めて辿り着いたのが、永山の山川農園でした。その山川さんからある日、「こんな粉があるよ」と教えられたのが、大豆を皮ごと粉砕した粉。さっそくサンプルの粉で試作してみると、焼き上がりが独特の色に。大豆は皮の色が黒く、中は白。それを皮付きのまま粉にすると、生地は青緑がかった灰色になるのです。

 「まずその色にびっくりして、これは面白い、ぜひやりたいと思いました。梅屋はそれが面白いと思ったんです」と梅屋取締役工場長の墫野武司さん。

 その後、JA旭川と組んで、ちょうど大豆プロジェクトを行なっていた旭川市も全面協力してくれることに話が進みました。さらに生産者である山川さんら生産組合の永山ビーンズ組合も加わり、行政や農協、生産者と一体となって、開発に乗り出しました。生産者や行政と手を携えての商品開発は、同社にとっても初めての試みでした。


★「黒玉どら焼」(1個)162円(税込) 
大正3年創業の老舗店が
新しい素材に挑戦した逸品大豆「いわいくろ」を皮付きのまま粉末にしてどら焼の生地に練り込みました

 

黒大豆の柔らかさを生かす

 この素材がどのくらいの水を吸うのか。あんからも水分が移行されるものの、それによって生地がどのくらいしっとりするのか。30年近いベテランの墫野さんにとっても初めての素材は判らないことだらけでした。

 大豆の粉だけでは膨らむ力がないので、小麦粉とミックス。粉は粒子の大きさの違いで、口どけも変わってきます。配合と粒子の大きさを様々に変え、試作を繰り返し試行錯誤の上にやっと見つけたのが、現在の配合と粒子の大きさでした。

 どら焼の皮が完成したら、次は中身のあんです。黒大豆だけではポロポロと落ちて挟めないので、粒あんを繋ぎ程度に混ぜ合わせました。機械を使うと大豆がつぶれてしまうため、1つ1つ手作業で、焼きあがった生地に乗せていきます。

 「黒大豆は、柔らかいのが特徴です。その素材を生かして作ろうと思った。大豆がつぶれたら、それは自分が思っている商品ではなくなるんです」。開発に携わった墫野さんのこだわりが光ります。

 

手焼きのベテランの姿は、若い人の宝になる

 どら焼の生地は手焼きと機械の両方で焼いています。ガスで温めた大きな鉄板の上に、タネを落とす熟練の職人。そのタネは、まるで型をとったように、見事に丸く同じ大きさに並びます。今、同店で手焼きをしているのはこの道40年近いベテラン職人。手焼きした皮は空気を抱いて焼き上がるので、ふわっとした生地になります。

 同社は、この商品以外も手作業を大切にしてきました。それは、職人としての姿勢と心を伝えます。

 黒玉どら焼は機械で焼くのが1日1,500~1,600個。手焼きは800~900個。当初は手焼きのみでしたが、生産が追いつかなくなり機械でも焼くようになりました。ただ機械といっても動かすのは人の手。1つ1つの作業を確実に丁寧に進めていきます。「これからも、手焼きをやめるつもりはありません。若い人が手で焼くベテランの姿を見て、引き継いでくれる。それが若い人の宝になるんです」。墫野さんは、機械化が進む中でも見失ってはいけないものをしっかりと見つめ、次の世代へと伝えていきます。

 

生産者と共に作り上げる美味しさ

 こうして平成21年、黒玉どら焼は1年の歳月をかけて完成。大豆は体に良いとマスコミで取り上げられてから徐々に売れ始め、1年で10万個以上を売り上げたこともあるヒット商品です。

 「直接、山川さんの所に黒豆を買いに行っていたのが良かったのかもしれません。1人で頑張っている方だったから、ぜひ応援してあげたいと思った」と林さん。大豆は十勝というイメージがありますが、その十勝よりも生産量が多いのが旭川。旭川の大豆をもっと知って欲しいと言う生産者の思いを、菓子メーカーが受け止めて誕生した黒豆どら焼。そこには、たくさんの方の思いが織り重なっています。

 粉を作る機械も、当初は北海道にはありませんでした。全国で山形県にある一社のみ。粉の供給ができるかが問題でしたが、米粉を作る目的も兼ね農協が購入することで解決。

 「生産者の顔が見える、安心して食べられる素材を消費者は望んでいます。それが、地元の活性化にも繋がる。商品ができて、生産者にも喜んでもらえたのが何より。“自分達の作った大豆がどら焼になった”と生産者さんの喜ぶ顔が、本当にありがたかったですね」と林さんと墫野さん。

 「素材がしっかりしたもので作ったお菓子は、息の長いお菓子になります。これからも地域に根付いたものを作り、道外にも送り込んで、旭川の良さを知ってもらいたい」。林さんが足を運んで色々探してきた地元の素材を生かし、墫野さんらがお菓子を作る。同じ思いで築いてきた連携プレーが、これからも息の長いお菓子を生んでいくでしょう。

どら焼きの皮が風味豊かで美味しいそこに黒大豆の上品な甘さと柔らかな食感が重なり、さらに奥の深い味に

 

  菓子処 梅屋

 
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