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最終更新日:2018年7月25日(水)


かみかわ「食べものがたり」: 三葉製菓「かりんとう春ゆたか」北かり


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道産小麦にこだわった 旭川発のかりんとう
道産小麦や黒豆へのこだわりを語る水上さんと母親の知惠子さん
三葉製菓「かりんとう春ゆたか」 かみかわ中部
激戦の中、クッキーなどにも進出

 「三葉製菓(さんよう)」と聞いても、ピンと来ない人がいるかもしれません。しかし「北かり」といえば、多くの人から「かりんとう屋さんかい?」との答えが返ってきます。それほど、「北かり」のかりんとうは知名度が高いのです。「北海道のかりんとう屋」を略して、「北かり」。全国の百貨店を舞台にした北海道物産展でも人気が高く、旭川発のかりんとうは日本中に発信されています。

 創業は昭和6年。創業80年を超える“かりんとう界”の老舗です。元々は市内中心部で「水上製菓所」として、かりんとうを製造したのが始まり。当時は、市内だけでも5軒、全道では40軒の同業者がいて、激しい競争が繰り広げられていたといいます。昭和40年、現在地の永山に工場を移転したのを契機に甘納豆の製造を加えたほか、昭和50年代にはクッキーの製造機や包装機器を導入し、焼菓子や豆菓子にも手を広げました。その結果、昭和61年に発売を開始したチョコサンドクッキーの「雪待人」は、市民が選ぶ「バイあさひかわ大賞」を受賞。北海道の土産菓子として、一定の評価を得たのです。

画像 揚げたてのかりんとう 美味しそうに出来上がった、黒糖をまぶしたかりんとう

 

設備更新を機に、原点のかりんとうに回帰

 しかし三葉製菓の主力商品は、やはりかりんとうでした。昭和63年にかりんとうの設備を更新し、原点に戻った商品開発を目指すことになった際、こだわったのは、道産素材を使うこと。かりんとうは基本的に、小麦と水を混ぜ込み、これに酵母を加えて発酵を促すもの。これをオーブンで焼けばパンになり、揚げるとかりんとうになるのです。発酵した生地をローラーでカットし、油で揚げたものに黒砂糖をまぶしたり、蜂蜜をかけたりして仕上げていきます。

 つまり、原料の種類がそれほど多くないため、素材そのものの良し悪しが商品の評価に直結することになるわけです。したがって、主原料となる小麦については道産品にこだわり、低農薬の春まき小麦「ハルユタカ」を使用することになりました。

画像 直売店内と黒豆茶
(左)かりんとうの手作り作業が見られる「北かり」の直売店内
(右)安定した売り上げでトップの座を守り続ける「黒豆茶」

 

国産小麦の中でも、最高レベルの品質

 三葉製菓の現会長・水上知惠子さんによると「ハルユタカは、春に種をまき、秋に収穫するという栽培期間が短い品種ですが、いろんな種類の小麦を試した結果、国産小麦の中でもタンパク質の量、質ともに最高レベルであることが分かったんです」と言います。

 ただ、当時はまだ道産小麦の質が安定していなかったため、一定の味に仕上げるのに苦労しました。また、作柄によっても品質が変わるため、製粉会社や道立の食品加工センターの協力も得て、小麦粉に混ぜ込む水の量や発酵時間などの調整に苦戦する日々が続いたそうです。ようやく商品化できたのは、開発から6年ほど経った平成5年のこと。他のかりんとうと差別化が図れる、道産小麦100%のかりんとう「春ゆたか」が誕生しました。この商品は、翌年開かれた北海道加工食品フェアで奨励賞を受賞。「北かり」のかりんとうとして、注目を浴びる契機になったのです。

 

社長急逝にもめげず、会社を継続

 ところが受賞した翌年の平成7年、当時の社長だった水上章氏が急逝。このとき社長が家族に言い残したのは、「三葉製菓を継続しなくてもいいぞ」という遺言でした。しかし知惠子さんは3代目の社長として、会社を継続する道を選びます。というのも、社長は亡くなる間際に、信頼できる知人に今後の会社経営の相談に乗ってくれるよう依頼していたからです。また、知惠子さんは美深町にある川岡菓子店の娘。菓子作りは幼少のころから見ており、ものづくりには人一倍強い関心があったことから、菓子屋を継ぐことが自分の道と決心しました。

 会社を継続する中で、心強い助っ人が帰ってきました。次男の水上崇さんです。実は崇さん、旭川高専を卒業後、京セラに入社したという根っからのエンジニア。カメラ・携帯電話の設計から製造を多岐にわたり任されていて、北見工場の幹部として活躍していました。しかし、母親が孤軍奮闘していることを聞き、平成10年にUターン。同13年まで工場に張り付き、製造の現場を経験することになります。

画像 直売所店内と外観
国道に面した直売所。香ばしいにおいが漂う店内には約20種類のかりんとうが並びます

 

積極的に販売ルートを拡大

 その後、水上さんは積極的な営業に打って出ます。まず、当時道内にあった50ほどの「道の駅」をすべてアポなしで訪ね、かりんとうを置かせてもらうよう頼み込んだそうです。結果、約20軒で商品を並べてくれることになり、販売ルートは一気に広がりました。続いてインターネットの楽天市場にかりんとうを出したところ、その質の高さが評価され、同市場の特別賞「村山らむね賞」を受賞。これを機に、本社前にプレハブの店舗を開設し、かりんとうの直売も始めました。すると、道産小麦を使ったかりんとうは風味、味、食感が優れているとクチコミで広がり始めたのです。

 その後も、水を1滴も使わず、道産牛乳100%で作り上げた「牛乳かりんとう」、旭川産のしょう油と若干の唐辛子を使った「生しょう油かりんとう」などユニークな商品を次々と開発。これまでに売り出したかりんとうは30種類を超えたほか、本店の店頭にも常時20種類のかりんとうが置かれています。

 

隠れヒット商品の「黒豆茶」

 そして今、「北かり」の売り上げNo.1となっているのが「黒豆茶」です。黒豆に含まれるアントシアニンは活性酸素を除去し、血液をサラサラに保つ効果があるとされ、人気があります。かりんとうは30種類以上もあるので好みにより売り上げに差が出ますが「黒豆茶」は単独商品のため、安定した売り上げを記録しているといいます。

 同社では以前から豆菓子のひとつとして「黒大豆やわらか焼き」を販売していました。これを買ってゆく人たちにどうやって食べているのか聞いたところ、そのまま食べる人のほか、お湯を注いでお茶にして飲む人がいることが分かりました。そんな食べ方をヒントに新たに開発されたのが「黒豆茶」なのです。水上さんはエンジニアとしての知識と経験を生かし、豆を煎る機械を独自に開発。これで大量生産が可能になりました。

 黒豆は上川管内を主体に道産品に限定。ほかに、完全無農薬栽培で育てた黒豆を使ったものもあります。水上さんは「黒豆は60kg当たりの価格が、安いときは5,000円、高いときは5万円を超えるなど価格変動が激しいんです。このため、うちでは契約農家と値段を決めて買い取ることにしています。そうすることで、農家の人たちも自分の黒豆にこだわりを持つようになり、いい豆を作ろうという意識が芽生えていると思います」と、道産に限定することによるメリットを強調。「北かり」のこだわりは、農家の意識をも変革しているようです。

 

  三葉製菓「北かり」

 
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