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最終更新日:2016年3月23日(水)


かみかわ「食べものがたり」: しんむら農園「しんさんのゆめトマト」


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(ジャンル)食べものがたりトップページ > 野菜・果物・お米 > しんむら農園
土と無農薬にこだわった昔ながらの味
微生物研究のための顕微鏡を前にする新村さん
しんむら農園「しんさんのゆめトマト」 かみかわ中部 東神楽町
微生物農法を研究

 「もう米作りをやめて14年になります。ミニトマトだけを栽培して食べていけるか不安もありましたが、いまでは千坪の土地に10棟のハウスを建て栽培しています。いろいろなトマト栽培のハウスを見て回りましたが、自分では全道一のハウスだと思っています」と豪快に笑うのは、「しんさんのゆめトマト」で商標登録を取り、大手百貨店・三越を中心に全国に向けて商品を送り出している「しんむら農園」の園主・新村正司さんだ。

 その場で採ってすぐに食べられるミニトマトに魅力を感じ、平成3年ごろから本格的な栽培を始めました。採ってすぐに食べることを目標にしたため、農薬を使わない栽培にこだわりました。最初のころは、病気のためにトマトの木が枯れる被害が相次ぎ、多額の借金も背負いました。もうやめようと思ったこともありましたが、無農薬農法を実現させている農家を視察するなどして、研究を続けます。そして、新村さんが言う「酒造の発酵技術を活用した微生物農法」を完成させました。特に年配の方は「昔食べたトマトの味だ」と懐かしそうに話すといいます。

★「しんさんのゆめトマト」(1kg)1,500円(税込) 
真っ赤に実ったミニトマト「しんさんのゆめトマト」のデザインにもこだわりが

 

子どもに「おいしい」といって欲しい

 旭川空港のすぐそばの農地でトマト栽培をしている新村さん。東神楽町の町議会議員・農業委員もしています。

 そんな新村さんが農薬を使わないミニトマト栽培を思い立ったのは、町議に初当選した39歳のとき。「元々は稲作農家なんですが、日本に出回り始めた頃からミニトマトの栽培をしていました。また、和太鼓が好きで、演奏活動もしていました。でも町議に当選したのを機に、和太鼓をやめることにし、その代わりのライフワークとしてミニトマトの栽培をやってみようと考えました。その場でトマトを食べておいしいと言ってほしかった。特に、子どもにです。だから農薬不使用にこだわることにしたのです」と語ります。

 初めは本を読みながら栽培方法を研究。新村さん自身、道立旭川農業高校の出身ということで、農業技術についての基礎は勉強していました。しかし、農薬を使わないミニトマト栽培は容易ではありませんでした。4月に苗を定植し、7月から収穫の最盛期を迎えるはずでした、急に病気が発生し、枯れ始めました。ショックもあり、暴飲暴食を繰り返すうちに新村さん自身の体重は増え、借金も膨らんでいきました。


(左)奥さんの名前を付けたトマト用のケース
(右)「あこがれぎふと」。しんさんのゆめトマト、ビット、トマトベリーの3種が入ったギフト用

 

微生物の多い土は健康

 しかし、健康な土にすることで病気に対抗できると考え、無農薬農法を続けている農家の視察を積極的に行いました。滋賀、静岡、長野、愛知、福島など視察は7~8カ所に及びました。

 その中で分かってきたことは、化学肥料を与えた土は、微生物が極端に少ないということでした。新村さんは「堆肥を入れて作った健康な土には、多くの微生物が存在しています。しかし、化学肥料を入れた土は同じ分量でも半分以下と少ないのです。微生物の少ない土だと病気が発生しやすいことが分かりました」と話します。

 これを証明するかのように、新村さんの農園の事務所には、なんと高性能の顕微鏡が備えられています。農園には似つかわしくない機器ですが、これで微生物の発生状況などを調べることができるのだといいます。

 

百貨店のバイヤーが注目

 「土を耕すのは微生物だ」という考えで、新村さんは独自の農法を続けました。10年ほどかかって、ようやく納得の行く土になっていきました。そして、新村さんの農園に手伝いに来てくれていた人の娘さん(当時小学6年生)に、ミニトマトに名前を付けてもらいました。その後、商標登録を取ることになる「しんさんのゆめトマト」の誕生です。

 これを大手百貨店・三越に送って食べてみてもらったところ、「これは美味しい」という評価を得たのです。早速バイヤーが訪れ、商談が始まりました。すると通常の3倍の価格で買い取ってもらうことに。三越では最初に東京の恵比寿店で販売が始まり、その後も日本橋、銀座、高松、福岡など全国的に売られるようになっているほか、クチコミで評判も広がっています。


(右)旭川空港のすぐ側の道路沿いに設置された農園の看板が目印です

 

ミニトマトの新品種にも着手

 また近年では、収穫のときトマトのヘタが取れる「ビット」というミニトマトが開発されました。新村さんはこれをいち早く入手し、栽培を開始。ヘタが取れると日持ちが良くなるほか、糖度も増すそうで、13度以上になることもあります。「開発した研究者に聞くと、女の子がヘタを取るとき、指先が汚れるのを嫌がるのでこんな商品を作ったそうですよ」。市場にはほとんど出回っていないということで、新村さんが先駆けということになるようです。

 そして、「トマトベリー」という新品種も栽培しています。新村さんが日本で初めて栽培したということが全国紙にも掲載され、話題になりました。丸ではなくイチゴのような形をしたのが特徴で、糖度は時期によって11度以上になることもあると言います。このトマトについても、前述の小学生の女の子が「安子のあこがれ」と名前を付けてくれました。「安子」というのは新村さんの奥さんの名前。仲の良い夫婦が作り出す、かわいらしい形のトマトです。



ミニトマトの新品種にも着手

 また、中玉の新品種にも挑戦。日本では新村さんの農園でしか栽培に成功しなかったそうで、「じぃじーのゆめトマト」として三越日本橋本店でも取り扱われています。新村さんは「いろいろな人から、どうすれば農家が活性化するのか、といったことを聞かれるんです。自分は『農家に自分で売らせればいい』と答えています。上川管内の農作物は優れているので、努力すればもっといいものができるはず」と話します。自らセールスマンとなって売り込むことが、これからの農家に求められることなのかもしれません。



  しんむら農園


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