かみかわ「食べものがたり」: 比布農協 千本ねぎ「旬の彩り。」


 

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「本当にこのねぎは奥が深い」と、佐藤孝夫さん
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 たった1本のねぎが、どんどん株を増やしていくことから名前が付いた千本ねぎ。冬、畑一面の雪の下で厳しい寒さに耐え、独特の甘みを蓄えるのが、比布町の特産品千本ねぎの「旬の彩り。」です。

 普通のねぎは、冬を越すことはできません。ですが千本ねぎは、寒さに強く凍(しば)れても大丈夫。「凍れたままで忘れちゃっても、春になると芽が伸びてきている。すごい生命力」と千本ねぎ部会部会長の佐藤孝夫さん。千本ねぎが比布町で栽培されるようになったのは、農家の方が道北方面から貰ってきた苗が始まりでした。たまたま冬に放置していた苗を、もうダメだろうなぁと思いながら育てたら大きくなった。そんな偶然の産物でした。

 「比布町の気候がねぎの栽培に合っているのではなく、自分たちが気候に合わせてねぎを作っているという感じがします」。

 正しい作り方もよく分からない中の試行錯誤で、ようやく栽培方法を確立させました。まず5月に畑に苗を1本ずつ植え定植します。春に1本だった苗が、秋には15本ほどの株に成長。雪が降ってもそのまま畑で育てて、12月に雪の中からいったん掘り起こし、畑の一角にまとめて雪に埋めておきます。これを12月初旬から順々にビニールハウスへ植え替えます。

 ハウスの中はだいたい6区画に分かれ、5日ごとに1区画ずつ植えていきます。1カ月ほどで新芽が35cmほどに成長し収穫を迎えます。収穫が終わると、またその空いた場所に新しい苗を植えていく。これを春まで繰り返していきます。

 初出荷は毎年お正月の初売り。3月までの冬の時期だけしか味わえない旬のねぎです。1度雪の下で眠ることで、甘みがぐんと増し美味しい独特の風味を持ったねぎになります。

084_negi_01.jpg★千本ねぎ「旬の彩り。」  1月~3月限定の、冬しか食べられない味です

 

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 夏に青々と育ったねぎも秋になると一気に枯れ、それからは根に残っている養分の力だけで育ちます。ハウスに移し変えてからは農薬も肥料も与えません。夏に蓄えた力で伸びてくるのを、じっと待つのです。

 大切なのは、その夏の育て方。病気や虫がつかないよう防除、基肥を与えた後は月1回の追肥だけ。肥料が足りないと枯れるのも早く、肥料が多すぎると病気になりやすい。追肥は多くても少なくても良い株に育ちません。そうして育てたねぎを雪の下で休眠させ、ハウスに移植。春と錯覚させるような温度を与えて育てます。この時成長するのは夏の畑で育てた部分ではなく、枯れかかったねぎの中から顔を出す新芽です。

 畑にいる9月までは防除で薬をかけますが、薬がかかった外の部分は収穫時に剥いてしまうので、薬が食べる私たちの口に入ることはありません。市場に出るのは、ハウスに移植してから成長した新芽のみ。無農薬、無肥料で育った安全な千本ねぎです。

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 1本から約15倍に増えていく千本ねぎは、元苗を広げていきます。全部収穫しないで残し、その苗をまた1本1本ばらして栽培。こうして増やしていくのです。

 佐藤さんの畑では、千本ねぎ部会の元苗も預かり育てています。佐藤さんの土地は水はけが良く、元苗を育てるには最適。それを春に各農家に販売します。ところが、同じ元苗をずっと使っていると、だんだん細くなってきます。そこで3年毎に茎の先端で細胞分裂が盛んに起こっている成長点を切り出して、試験管の中で培養する成長点培養を用い、新しい元苗を作り更新していきます。

 当初の苗は味こそ良かったのですが、とても細いねぎでした。そこで種選別をして育て、10年かけて太い苗を作りあげました。その太い苗を成長点培養で増やしてきたのが、現在の苗。太い苗をバイオで栽培し、平均した苗の品質を保っています。「当時の方たちは、大変だったと思います」と佐藤さん。でも、佐藤さんの時代にも苦労はありました。

 それは、ウィルスの発生です。人体に影響はありませんが、縞模様になり見た目が良くありません。成長点培養で無菌の苗を作っても、なかなか減りませんでした。各農家でも、良い苗の横でウィルスのある元苗を育ててしまうので、移ってしまうのです。それを一掃するため、元苗と離れたところで栽培するよう指導を徹底。3~4年かけ、ようやく下火に。現在も毎年秋に、ウィルスに感染していないかエライザ検査をしています。

 

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 収穫方法は、株を掘り起こし、根を少し残してカット。それを1本1本ばらして束にします。今度は、お湯に浮かべながら皮を剥いていきます。全て手作業、機械で行う工程は1つもありません。だから手間がかかり、収穫作業は1日かけても2mほどの長さを3~4列しか進みません。

 皮剥きは女性や高齢者が行っている農家が多く、「千本ねぎは高齢者や女性でもできる仕事と言われますが、根気がないとできない仕事なんです。それほど地道で大変な作業です」とJA担当者。

 佐藤さんのお宅でも80歳を超えた父親が夜中2時から皮剥きの作業に当たります。「戦力になって頑張ってくれて助かっています。喜んで仕事をしてくれるから、こっちも力が入ります。でも、親父がいなかったら、私と妻の2人では厳しい…」。比布町では現在23戸の農家で栽培していますが、大変手間のかかる作業のため、作付面積は変わらなくても農家の戸数自体が減ってきています。

 高齢者や女性も含め、農家が家族皆で支えている千本ねぎ。「後をつなぐためにも頑張ろうと思う」。千本ねぎの栽培を続けることは、自分ひとりではなく、比布町特産の味を守ること。佐藤さんの決意が、明日へとつながります。

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生で食べると辛いのが、熱を加えると不思議なほど甘くなりますてんぷらや卵とじ、ジンギスカンなどにやわらかくゆでて、ポテトサラダに混ぜこんでも美味しいです。

 

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みなさまにお知らせ

佐藤孝夫さんですが、平成28年1月に千本ねぎ部会部会長を退任され、生産者のお一人として活躍されています。

今後とも比布農協千本ねぎ「旬の彩り。」をよろしくお願いいたします。

 

 
 
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 ◆内容確認年月日:平成28年3月4日
 

 

 
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