かみかわ「食べものがたり」: 古屋農園 多品種混植栽培米「古屋スペシャル」


 

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同じ水田に多くの品種を混ぜ合わせて栽培する理由について話す古屋さん
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 「種もみの段階から、きらら397やななつぼしなど4つから5つの品種を混ぜ合わせて、稲を育てています。品種が違いますから、育つ稲の草丈にも違いが出ます。でもいろんな品種を植えることでそれぞれが競い合って育つようで、収量も安定しています。農業試験場ではいっさいやっていませんけどね」と、独自の稲作栽培について語るのは、古屋農園の古屋勝さん。

 古屋さんが「多品種混植栽培」に取り組むことになったのは、本州で15種類以上の品種を混ぜて稲作をしている人がいるという雑誌の記事を見て、興味を持ったのがきっかけ。実際に試したところ、普通の米には出せない新しい美味しさを実感します。以来、この多品種米を「古屋スペシャル」と名付け、独自のルートで販売を行っています。

 また古屋さんは、農村と都市との交流をねらいにした旭川グリーンツーリズム推進会議の代表も務めています。修学旅行生の受け入れなども行っており、宿泊した生徒からも「美味しい」という声が出るほど好評です。

098_furuya_01.jpg★多品種混植栽培米「古屋スペシャル」 (5kg)2,160円(税込) 
※他に3kg、2kg、1kg、300gのパッケージあり。紙袋、ポリ袋、真空袋の3タイプ

 

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 古屋さんは東旭川で100年以上も続く農家の4代目。代々稲作を続けており、約14ヘクタールの農地のうち、約11ヘクタールで稲作を行っています。多品種混植栽培は、そのうち2~2.5ヘクタール。古屋さんは「ほかにはない米を作ってみたかった。多くの品種を混ぜ合わせて育てることで、多少の天候不順にも耐えることができるようです。病害虫にも強く、リスクの分散にもつながります」と栽培のメリットを強調。

 古屋農園では単品種として「おぼろづき」、「ななつぼし」、「ゆめぴりか」、「ゆきひかり」、「あやひめ」も栽培。農薬の使用量は、農協が推奨するクリーン栽培の3分の1程度に抑える減農薬を心掛けていますが、混植栽培ではそれよりも少なくて済むといいます。

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健康食ブームで「赤米」、「黒米」も栽培赤米は500g、300g、100gのパッケージがあります

 

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 古屋さんは平成3年頃から、農村と都市間で交流するグリーンツーリズムにも積極的に関わっています。きっかけは減農薬で自然乾燥の米を作るため、東旭川豊田地区の仲間と「豊田はさがけ米の会」を結成したことでした。

 木に稲の束を逆さにして吊るし、乾燥させた「はさがけ米」のことが生協の共同購入で紹介され、古屋さんたちの顔写真入りのチラシが配られました。すると大きな反響があり、まずは田んぼの見学会、そして「はさがけ体験」まで行われるようになりました。そのとき消費者からは「こんなに米作りが大変だとは知らなかった」との声が寄せられたといいます。

 以来消費者との交流を大切にし、自宅横に加工施設を建設して、加工体験の受け入れなどの取り組みを行っています。

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紫稲で稲文字が浮き上がった古屋農園の田んぼ。 

 

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 そんな消費者との交流の中で多品種混植栽培の米を食べてもらったところ、「『これまでこしひかりを食べていたが、スペシャルのほうが美味しい』といってもらえた」という古屋さん。自分の栽培した米に自信を深めました。古屋さんの米を食べているオホーツクや別海地区の消費者からも「おぼろづきやななつぼしより、スペシャルのほうが美味しい」との声が寄せられています。

 古屋さんは「食べるものを作る仕事というのは、ただ美味しいというのではなく、消費者から安心してもらえるものでなくてはならない。だから一生懸命に作ります。そして、消費者は誰が作った米なのかということに関心があるわけです。だからあえて自分の名前を付けました。あの古屋が作ったものであれば、安心して食べられるという信頼関係を築きたいんです」とも話します。

 もちろん自分が食べても美味しいと感じていたことから、近郊の米販売店にセールスに出向き「古屋スペシャル」として売り出すことになりました。

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道道沿いに建てられた「古屋農園」の看板。加工施設の前には「百姓工房 ふるや」の文字。 

 

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 古屋農園では、深川で品種改良された黒米「きたのむらさき」を栽培しているほか、試験研究機関の知り合いからひとつかみだけもらったという「赤米」も育てています。

 黒米は市内の米穀店との委託栽培のため、販売ルートが確保されていますが、赤米のルートはありませんでした。赤米は古代米の一種ともいわれ、うるち米の系列。ポリフェノールのひとつであるタンニンが豊富に含まれているのが特徴です。タンニンには高血圧を低下させるという効能があるといわれていることから、古屋さんは「健康食品」の位置づけで売り込みを図りました。すると大手デパートの地下食品売り場で扱ってもらえることになり、販売に一定のメドが立ちました。

 多くの品種の米を栽培し続ける古屋さん。多品種混植栽培の「古屋スペシャル」は、さらなる食味の向上も期待できそうです。

 

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