かみかわ「食べものがたり」: しもかわしいたけふぁーむ
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(地域)食べものがたりトップページ > かみかわ北部 > しもかわしいたけふぁーむ
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![]() ![]() ![]() 下川町市街地から車で15分ほどのところにある一の橋地区。ここで、平成26年から菌床でのしいたけ栽培を行っています。 「下川町特用林産物栽培研究所」通称「しもかわしいたけふぁーむ」。
![]() ![]() 下川町では、基幹産業である林業経営が持続的に続けられるようにと、毎年決まった広さの森林を伐採し、同時に植林するという60年のサイクルをつくりました。 町は環境未来都市のモデル地区・事業として、一の橋地区の取り組みを開始しました。 一の橋は、いわゆる「限界集落」と呼ばれる地域。鉄道が廃止され、高齢化が進み、いつかはなくなってしまいそうな場所でした。ここに木質バイオマスボイラーを設置し、暖房などのエネルギーの自給にチャレンジ。さらに都市からの人財の誘致(地域おこし協力隊)、そして今回ご紹介する「しいたけふぁーむ」が作られました。
![]() ![]() しいたけに限らず、きのこの栽培には徹底した温度と湿度管理が欠かせません。菌床の原料であるおがくずを袋詰めし、100度以下の蒸し風呂状態でゆっくり7時間半かけて殺菌。培養棟は年間通して22~23度を保ち、発生させる(芽を出させる)時は寒暖差を与えます。さらに菌床を休ませて再発生させる時には、ハウスの温度を上げると同時に散水して高温多湿状態にするなど、きめ細やかな管理が必要だといいます。 「最初の頃は大きな失敗もありましたよ。知識はあるけど技術がついていかない。例えば温度管理がうまくいかなくて、収穫が追いつかないのにしいたけはどんどんできてくる。気付いたら、パックする場所がしいたけの山になっちゃって、みんなで途方に暮れました(笑)。夜中まで作業した頃もありましたが、次第に従業員のスピードが上がってきて、今は不安なく任せています」。 もう一つ重要なのは「芽かき」という作業です。簡単にいうと、たくさん出てきた芽のなかから有望なものだけ残して間引くこと。ここで手を抜くと形や大きさが不十分なしいたけになってしまい、最終的に収支に大きな影響を与えます。 立ち上がったばかりの事業にはトラブルがつきもの。それを、実作業に関わるチームで一つひとつクリアしてきました。
所長の平野さん、実はしいたけ生産者ではありません。下川町環境未来都市推進課の職員です。 「自分たちもしいたけ作ってみようか、という人が下川に出てきてくれるとうれしい。きのこって、毎日毎日出てくるからたいへんだというイメージがありますが、温度・湿度をうまく管理すれば休みもちゃんと取れるはずなんです。それをここで実証して、挑戦したいという人たちに勇気を与えられたら。しいたけを新たな下川の名産にしたいです」。 平成27年現在は2棟のハウスで栽培していますが、新しいハウスの増設も進んでいます。違う栽培方法の実験などにも活用する予定だそう。
![]() ◆掲載年月日:平成27年12月24日 |