かみかわ「食べものがたり」: しもかわしいたけふぁーむ


 

 

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(地域)食べものがたりトップページ > かみかわ北部 > しもかわしいたけふぁーむ
(ジャンル)食べものがたりトップページ > 野菜・果物・米 > しもかわしいたけふぁーむ
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147_kinokolabo-main.jpgしいたけ栽培に関わる皆さん。最後列右が、お話を聞かせてくださった平野さんです。spacer.gif
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 下川町市街地から車で15分ほどのところにある一の橋地区。ここで、平成26年から菌床でのしいたけ栽培を行っています。

 「下川町特用林産物栽培研究所」通称「しもかわしいたけふぁーむ」。
 ここで栽培されたしいたけは、町内のスーパーや五味温泉などで販売されており、肉厚で味も良いと好評です。1日に約180kg、1300パック分ほどのしいたけを収穫し、販売しています。
 「しいたけは肉厚の方が食べごたえがあり、プリッとしてて美味しいでしょ。肉厚のしいたけになるには軸の太さが必要で、ここではそういった品種を育てています」と語るのは、所長の平野優憲(まさのり)さんです。

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★「下川産しいたけ(6個パック)」。使い勝手の良いMサイズをメインに生産。肉厚で軸が太く、食べごたえがあると評判です。

 
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 下川町では、基幹産業である林業経営が持続的に続けられるようにと、毎年決まった広さの森林を伐採し、同時に植林するという60年のサイクルをつくりました。
 さらにエネルギーの自給を目指して具体的な取り組みをスタート。平成16年度から間伐材端材や山に放置されていた未利用資源を木質バイオマスボイラーの燃料として活用しており、今では学校や病院など、町内の公共施設全体の60%の熱源を木質燃料でまかなっています。こうした取り組みが評価され、平成20年に環境モデル都市、3年後には環境未来都市に選定されました。

 町は環境未来都市のモデル地区・事業として、一の橋地区の取り組みを開始しました。

 一の橋は、いわゆる「限界集落」と呼ばれる地域。鉄道が廃止され、高齢化が進み、いつかはなくなってしまいそうな場所でした。ここに木質バイオマスボイラーを設置し、暖房などのエネルギーの自給にチャレンジ。さらに都市からの人財の誘致(地域おこし協力隊)、そして今回ご紹介する「しいたけふぁーむ」が作られました。
 地域おこし協力隊による高齢者の見守りや買い物サポート、移住者の呼び込みといったにぎわいをもたらしています。
 また、しいたけふぁーむで使うエネルギーは、この木質バイオマスボイラーなどから得ています。さらに菌床の再利用まで一の橋で完了させるための研究も進んでいます。

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(左)一の橋にあるバイオマスボイラーとEV電源。
(右)「駅カフェイチノハシ」のある日のランチ。スープに入っているしいたけは、もちろんしいたけふぁーむのものです。

 
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 しいたけに限らず、きのこの栽培には徹底した温度と湿度管理が欠かせません。菌床の原料であるおがくずを袋詰めし、100度以下の蒸し風呂状態でゆっくり7時間半かけて殺菌。培養棟は年間通して22~23度を保ち、発生させる(芽を出させる)時は寒暖差を与えます。さらに菌床を休ませて再発生させる時には、ハウスの温度を上げると同時に散水して高温多湿状態にするなど、きめ細やかな管理が必要だといいます。

 「最初の頃は大きな失敗もありましたよ。知識はあるけど技術がついていかない。例えば温度管理がうまくいかなくて、収穫が追いつかないのにしいたけはどんどんできてくる。気付いたら、パックする場所がしいたけの山になっちゃって、みんなで途方に暮れました(笑)。夜中まで作業した頃もありましたが、次第に従業員のスピードが上がってきて、今は不安なく任せています」。

 もう一つ重要なのは「芽かき」という作業です。簡単にいうと、たくさん出てきた芽のなかから有望なものだけ残して間引くこと。ここで手を抜くと形や大きさが不十分なしいたけになってしまい、最終的に収支に大きな影響を与えます。
 「芽かきが必要だということは頭にあったものの、他の作業を優先しちゃってたんですよね。その結果、えのきみたいな細~いしいたけになっちゃって(笑)だから、目先のことに注力するのではなく、ちゃんと先を見て作業しなくてはならないと実感しました」。

 立ち上がったばかりの事業にはトラブルがつきもの。それを、実作業に関わるチームで一つひとつクリアしてきました。

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(左)培養棟では、菌床のなかに菌糸が伸びる様子が見られます。
(右上)ちいさなしいたけの赤ちゃん。くっつきすぎて成長できないので芽かきをします。
(右下)収穫したしいたけを選別してパック詰め

 

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 所長の平野さん、実はしいたけ生産者ではありません。下川町環境未来都市推進課の職員です。
  「しいたけ栽培を始める時に、ちょうどこの部署に居た」という縁でミッションを与えられた平野さんは、群馬県の桐生市で学んだ後、道南白老町でしいたけ栽培を行っている森産業へ研修へ赴きました。現在も森産業から種を仕入れ、技術指導を受け続けているといいます。町はそうしたバックアップ体制をとったうえで、事業化に踏み切りました。

  「自分たちもしいたけ作ってみようか、という人が下川に出てきてくれるとうれしい。きのこって、毎日毎日出てくるからたいへんだというイメージがありますが、温度・湿度をうまく管理すれば休みもちゃんと取れるはずなんです。それをここで実証して、挑戦したいという人たちに勇気を与えられたら。しいたけを新たな下川の名産にしたいです」。

 平成27年現在は2棟のハウスで栽培していますが、新しいハウスの増設も進んでいます。違う栽培方法の実験などにも活用する予定だそう。
 「役場に就職して、まさかしいたけ作るとは思ってなかったけど(笑)。でも面白いですよ」と笑う平野さん、すっかりしいたけのとりこになっているようです。

 
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 ◆掲載年月日:平成27年12月24日
 

 
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