女性の歯と口の健康
女性のお口の危機は3度ある!~女性ホルモンとお口の関係~
女性ホルモンは、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を発症しにくくする作用や骨密度の低下を防ぐ、お肌のハリやツヤを保つ、体内の水分量を保つなど、身体にプラスの作用をもたらします。
しかし、口腔に関しては、女性ホルモンを栄養源として好む特定の歯周病菌を増殖させたり、歯ぐきの炎症を悪化させたりするマイナスな作用があります。
そのため、女性ホルモンの分泌が大きく変化する時期は、特に口腔ケアには注意が必要です。

気をつけたい3つの時期
- 思春期
10代の3~4人に1人が「歯肉の出血がある」という歯肉炎の症状があり、その原因の多くは適切なブラッシングが行われていないことによるものですが、思春期には女性ホルモンの分泌の増加により、それを栄養源に増殖する歯周病菌が活発化することにより歯ぐきに炎症が起こる「思春期性歯肉炎」になる場合があります。(参考:厚生労働省_平成28年歯科疾患実態調査)
- 妊娠・出産期
妊娠中は女性ホルモンが急増することにより、女性ホルモンを栄養源として好む歯周病菌が増殖し、「妊娠性歯肉炎」が発症しやすくなります。また、つわりのある時期は、歯磨きが十分にできない、食欲の低下等により口腔内の衛生状態が悪化しやすいので、注意が必要です。
- 更年期
閉経に伴い、女性ホルモンの分泌が低下することにより、唾液の分泌量も低下します。唾液の分泌量が低下すると「ドライマウス」になる可能性があります。ドライマウスになると、唾液の自浄作用(口腔内の細菌や食べ物のカスなどを洗い流す作用)が低下し、むし歯や歯周病になりやすくなるほか、口臭がきつくなったり、食べ物が飲み込みにくくなるなどの症状がでてきます。
女性に限らず誰しも起こりうるお口のトラブルについて、正しい知識と対処法で予防しましょう!
歯を失う原因は、むし歯と歯周病

むし歯とは
むし歯の原因菌が糖類をもとに酸を作り出し、歯を溶かします(脱灰)。唾液中の成分が溶けかけた歯を修復(再石灰化)しますが、修復が間に合わず溶け出た状態が続くとむし歯になります。

むし歯の原因と予防策
むし歯をつくる4つの要因(歯の質、むし歯の原因菌、砂糖を含む食品の摂取、間食をする時間)に対する対策をすることでむし歯を予防することができます。

歯周病とは
歯の周囲の汚れ(プラーク)の中に含まれる細菌の毒素の影響で、歯ぐきに炎症が起きて、歯ぐきが腫れたり、出血しやすくなったり、歯を支えている骨が溶けていき、歯がぐらぐらする病気です。
初期の段階では気づきにくく、気づいたときには進行してしまっています。
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セルフチェック
次のような症状があった場合は、歯周病の可能性があります。
| ✔ | 朝起きたときに口の中がネバネバする |
| ✔ | 歯磨きの時に出血する |
| ✔ | 硬いものがかみにくい |
| ✔ | 口臭が気になる |
| ✔ | 歯ぐきが腫れている |
| ✔ | 歯ぐきが下がって歯と歯の間に隙間ができてきた |
| ✔ | 歯がぐらぐらする |
歯周病になりやすい人の特徴
- 中年期以降の方
- 喫煙者
- 妊娠中の方
- 糖尿病にかかっている方
- 歯磨きの仕方が悪い方
歯周病の予防
歯周病の予防の基本は、歯垢(プラーク)や歯石(歯垢が石灰化して硬くなったもの)をつかないようにすることです。日常的な歯磨き(セルフケア)に加え、定期的に歯科医院で歯石の除去と歯垢や歯石をつきにくくするために、専用の器具を使って歯の表面を磨いてもらうこと(プロフェッショナルケア)も歯周病予防には有効です。
定期的に歯科健診をしましょう
定期歯科健診では、むし歯の有無、歯ぐきの状態や歯周ポケットの深さ、歯磨きの状態などをチェックします。定期歯科健診の間隔は、歯周病の進行度や歯磨きの状態によって個別に決めていきます。
歯周病が重度の方や歯磨きがうまくできない方は1~3ヶ月に1度、軽度の歯周病や歯磨きが上手な方は半年に1度でも大丈夫な場合があります。定期歯科健診の間隔は歯科医師とよく話し合うことが必要です。

