北海道・上川町から「もち文化」を発信〚もちごやマム〛

top.jpg

かみかわフードツーリズム ~トップページ~ >もちごやマム

もちごやマムkamifood_mochigoyamam_phot01.jpg

kamifood_mochigoyamam_top.jpg
 上川町の新たな「食の拠点」として注目を集める「もちごやマム」。店主の辰巳佳子さんは、この土地の豊かなもち米を軸に、家族の温かい想いと地域への深い愛を込めて、訪れる人々に上川町の魅力を伝える「食の架け橋」となろうとしています。
 

kamifood_tittle_mochigoyamam01.jpg
 上川町中心部から大雪山連峰に向かって一面に広がる田園の緑のなか車を走らせると、鮮やかなブルーの建物が姿を現します。それが上川町でもち米や大豆を生産する辰巳農園の直営カフェ「もちごやマム」。それは、辰巳さんにとって家族の情熱と故郷への愛が詰まった場所。窓の外に広がる緑の大地に視線を投げ「お店の前に見えているあの田んぼ、全部もち米の田んぼなんですよ」と辰巳さんは少し誇らしげに微笑みます。この豊かな大地が育むもち米は「もちごやマム」の原点。「昔、母は農家の仲間たちと、町内のお菓子屋さんで大福を作って売っていたんです」。上川町のもち米を使ったつきたての餅は好評で、お正月用ののし餅や切り餅の製造も手がけるなど、まちの暮らしに密着した存在でした。けれど、新型コロナウイルス感染症の影響でお菓子屋さんは閉鎖。店舗には餅つき機や真空パックなど、まだ使える機械が寂しげに残り、それでも消えることのない母の餅づくりへの思いを知った辰巳さんの父は、その設備を譲り受け、もち工場を作ることにしました。
 工場ができれば、次に必要になるのは販売所です。「どうせならカフェも作ろう」と佳子さんが提案し「もちごやマム」が誕生したのです。
 実は辰巳さん自身は幼い頃、農業を嫌っていたのだそう。「子どものころは労働力の一人として、手伝えば怒られてばかり。農業から離れたいと思っていました」と苦笑します。しかし、2006年に札幌市からUターン。上川町役場で4年間ふるさと納税の業務に携わるなかで、地域の農産物や食文化の奥深さに触れ、故郷への「想い」は確かなものとなっていきました。
 「お店に来られるお客様は観光の方がほとんど。ふるさと納税業務で上川町のいいところやお土産、景勝地なんかをたくさん知れたことが、今、大きな強みになっています」と辰巳さん。上川町の魅力を求める人々に、美味しさや観光の情報を発信する「町の案内人」。「もちごやマム」は今、そんな存在になろうとしています。

もちごやマムkamifood_mochigoyamam_phot02.jpg
田園風景のなか、一際目を引く青い建物が「もちごやマム」。

kamifood_tittle_mochigoyamam02.jpg
 上川町は町内のすべての田んぼがもち米の専作生産団地です。それだけに辰巳さんの餅づくりへの想いもひとしおで、「(もち米の里として知られる)名寄市産のもち米はもちろん素晴らしいですが、上川町のもち米はまたちょっと違う。お客様からは『餅の味がしっかりしている』『旨味が違う』とよく言われます」とその魅力を語ります。名寄エリアで作られる餅米の多くが、やわらかさが特徴で赤飯やおこわに適する「はくちょうもち」なのに対し、上川町で作られるのはコシや粘りが特徴の「風の子もち」と白さが際立つ「きたゆきもち」がメイン。どちらも餅にしたときにそのポテンシャルが生きる品種です。
 辰巳さんが「もちごやマム」を通じて目指すのは、「上川町=もち米のまち」というイメージを定着させていくこと。「『上川町ってもち米だよね』と、皆さんが自然にそう言ってくれるような未来が目標です。そのためにも、もち米の可能性をもっと広げていきたいんです」と熱く語る心のうちには、ユニークな構想やアイデアが息づいています。
 そのなかから生まれたひとつが、もち米を粉末化した「もち粉(もちごな)」。町内のベーグル屋への卸売のほか、和菓子だけでなくクッキーなどの洋菓子にも活用し、もち米の魅力を発信します。「和菓子が苦手な方にも、焼き菓子を通してもち米に親しんでもらいたいんです」と語る辰巳さん。料理にもその持ち味を発揮し、例えば天ぷらの衣に使えば、外はカリッ、中はトロッとした独特の食感に仕上がります。さらにグルテンフリーのもち粉なら小麦アレルギーの方でも安心して食べられる点も大きなメリット。将来的にはもち粉を使ったレシピ本を添えて販売したり、ふるさと納税の返礼品にしたりと、広がっていく夢に向かって一歩ずつ丁寧に取り組んでいます。

kamifood_mochigoyamam_phot03.jpg
もち米を蒸して潰して包んで…すべてが手作業です。

kamifood_tittle_mochigoyamam03.jpg
 「もちごやマム」で出会えるのは美味しさだけではありません。大雪カムイミンタラDMOを通じて「おはぎ・大福づくり」体験も提供しています。魅力は「手ぶらで来て、上川町の食材だけで作れること。世界でここだけの特別な体験なんです」と辰巳さん。小さな子どもでも楽しめる手軽さながら、自分で作ったものを食べる体験は強く記憶に刻まれるもの。和菓子を食べ慣れない海外の方も「美味しい!」と笑顔を見せるそう。
 「大自然の中で、まさかこんな日本的な体験ができるとは、と皆さん驚かれます。四季折々の美しい景観の中で作業するのは、本当に贅沢な時間。そういうほっとくつろげる時間も旅の思い出にしてほしい」と辰巳さんは語ります。
 体験でつくった大福はその「できたて」を味わえますが、もちごやマムで通常販売する大福は無添加にこだわり、美味しさを閉じ込めるため、出来立てを急速冷凍しています。ショーケースに並ぶのは、そうした冷凍大福。定番の豆大福やよもぎ大福のほか、かぼちゃ大福、大豆コーヒー大福、ビーツ大福などはすべて、塩・砂糖・デンプン以外は上川町産の素材でつくられています。他店では見られないバラエティに富んだラインアップには「『上川町ってこんな食材が育っているんだ』『もち米や大豆だけじゃない、こんなに豊かなんだ』と知ってもらうきっかけになれば」という辰巳さんの想いが込められています。その想いは大福以外のメニューにも。カフェランチでは、その日の朝に採れたばかりの野菜がふんだんに使われたワンプレートやカレーを提供し、まさに食を通じて季節のうつろいを伝えています。
 いずれはほかの農家でつくる食材を使った料理を作ったり、逆に地域内の飲食店で作ったものを提供するなど、地域との連携も視野に入れ、「将来は『もちごやマム』だけじゃなく例えば『そばごやマム』や手づくり品が並ぶ『アトリエマム』のように、上川町の多様な食材や文化に特化したお店を増やしていけたら面白いですね。特に上川町にはそばを打つ趣味の人は多いのに、蕎麦屋さんがないんですよ。だから、うちのもち粉で揚げた天ぷらそばを出せる『そばごやマム』ができたら最高です」。やがては上川町のあらゆる食の魅力を一ヶ所に集めた「マムステーション」ができれば、とこの地に抱く構想は尽きることがありません。

kamifood_mochigoyamam_phot04.jpg
カフェスペースから望む大雪山の風景も「もちごやマム」のご馳走のひとつ。

kamifood_tittle_mochigoyamam04.jpg
 お客様からの「ここの大福が一番!」という声は、辰巳さんにとって何よりの喜び。一方で「できたてが食べたい」というお客様の願いに、無添加という譲れないこだわりと美味しさへの両立のために、「固くなっても焼いて食べると美味しいですよ」と、「冷凍」という一見マイナスに思える事実を新たな食べ方による美味しさの発見という価値に書き換えるのです。そのポジティブな発想の転換方法は、辰巳さんの根底にある上川町への想いにも通じます。
 「上川町は『不便なまち』と言われることもあります。確かにそうかもしれません。でも、不便だからこそ来たくなるという魅力がある。デジタルデトックスにもなりますし、美味しい空気や豊かな自然、そして人との交流など、ここで得られるものは無限大なんです」と辰巳さん。自身の、牛乳を買いに行くのが面倒だからと、豆乳を作ることに発想が転換された経験も踏まえ、「何もないからこそ工夫をする。それが上川町の独自性であり、豊かさなのではないでしょうか」。
 大地が育むもち米の可能性を深く見つめ、家族の温かい想いと、地域への尽きせぬ愛を注ぎ続ける辰巳さん。彼女が「もちごやマム」で紡ぐ食の未来は、「上川町=もち米のまち」という文化をさらに深化させ、訪れる人々にこの土地でしか味わえない発見と感動をもたらしてくれるでしょう。

 

~お問い合わせ~
もちごやマム
住所:上川郡上川町字菊水483
電話:080-9001-5406

https://mochigoyamam.theshop.jp/

《営業時間》
10:00~16:00 火・水曜日定休 

 

★令和8年2月掲載

02hassin4.png
06kamitabebanner.png04fbbanner.png05instabanner.png

カテゴリー

商工労働観光課のカテゴリ

お問い合わせ

上川総合振興局産業振興部商工労働観光課食・観光戦略室

〒079-8610旭川市永山6条19丁目1-1 上川合同庁舎

電話:
0166-46-5320
Fax:
0166-46-5208
cc-by

page top