原崎農園『多品種野菜』

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鷹栖町にある原崎農園の代表、原崎拓也さん。
2012年の就農開始以来、「おいしいものを、よりおいしく」、楽しみながら農業のお仕事を続けています。

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 全国で知られているトマトのまち、鷹栖町。昼夜の寒暖差が大きく、きれいな空気に満ちた鷹栖町で育つ朝もぎ完熟トマトは、コクと甘みが抜群です。そんなトマトを栽培している農家の一人が原崎さん。実は、鷹栖ブランドを支えるトマト栽培のほかにも、なす、オクラ、かぼちゃなど約30品目・100種類もの野菜をご夫婦で栽培しています。

 例えば、かぼちゃであれば丸ごと料理に使える坊っちゃんかぼちゃ、赤、白、オレンジ、バターナッツのほか、花ズッキーニ(キュウリのような細長い形で、「花」も食べることができる)という日本ではあまり流通していないものなどにもおよぶため、100という種類の豊富さは圧巻です。

 原崎さんちのフルーツトマトは、JAたいせつの直売所などで夏場に購入できますが、陳列同時に売り切れる日もあるほど人気の商品。一般の方だけではなく、材料にこだわるレストランからも注文が来ています。

 またズッキーニのほか、毎年新しい品種や栽培方法などにチャレンジしながら、安全な生産方法を考えつつ、自分たちが食べたいと思える「安心感のある野菜」を食卓に届けられる様に努力しています。

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農園で採れる夏野菜たち。カラフルさが目を引きます。

 「野菜という商品は、毎日味見ができるものです。だから、きちんとこちら側で選んだうえで出荷ができます。これは、自分にとっても、消費者の方にとっても、双方に安心なことです。」

 原崎さんのにこやかな顔で語る言葉の中には、職人としての誇りが垣間見えます。

 

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 旭川市で会社員をしていたという原崎さん。元々農業について興味を持っていて調べたことも度々ありましたが、スローライフへの憧れが高まり、ついに2007年に就農を決断します。紹介を受けて2012年から鷹栖町に移住し、トマトを主力とする農家を目指した研修を受けていましたが、そのうちに単一品目だけで営農していくことに、リスクがあるのでは?と感じ始めたそうです。

 そのような中、「大豆を作ってみないか?」と誘われたのが、大豆栽培のきっかけとなります。原崎さんの周りにいた農家さんが、鷹栖町内の手造り豆腐料理の店「伝承館」で使用する豆腐の原料として大豆を栽培しており、教わることができました。当時の鷹栖町は大豆農家さんも数名いましたが、今では原崎さん一人だけになっています。しかし、大豆、麦、米など受け継いだ栽培知識をベースに、原崎さんは今様々な野菜栽培にチャレンジすることができているのです。

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加工用に栽培しているほか、味噌用の大豆はインターネットによる通信販売も行っています。

 こうした出会いに感謝をする原崎さん。次は自分が農業の後継者を育てていこうと、ワーキングホリデーで就農体験を行う若者の受入を行っています。今後は、より農業体験に多くの方に来てもらいたい、という目標も持っています。

 

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 多くの野菜を栽培する中で、今は春のグリーンアスパラ、夏のホワイトコーン、秋のカラフルかぼちゃ、冬の越冬キャベツに力を入れていますが、どんなに忙しい時期でも、原崎さんは積極的に地域のイベントなどで直売を行っています。自ら売り場に立ち、お客さまとコミュニケーションをとりながら自分のつくった野菜を販売します。

 原崎農園の販路は、主に契約や取り決めによる栽培が多いのですが、農協の直売所やインターネット販売以外に、ふるさと納税の返礼品でも扱ってもらえるようになりました。その他、旭川でのイベントや札幌のマルシェにも出店し、「安心ブランド・安全栽培の想いを込めて食卓へ届ける」という思いで販売しています。

 今後は、アスパラやホワイトコーン、野菜の詰め合わせのギフトの年会費制の定期販売など、インターネットでの販売に力を入れようと準備をしています。

 「もちろん、市場を通したほうが販売力はあります。ただ、自分がやりたいのは、自分が美味しいと思えるものをきちんとお客さまに届けることです。自分で作り売る野菜の食べてもらい、ファンになってもらえたら。それは、農家と消費者の思いが通じ合うことでもあります。」

 直売を行う機会が増えるにしたがい、お客さまから味や食べ方の質問を受けることが多くなります。そこで原崎さんは、ご夫婦で野菜に関する知識をさらに深めようと「野菜ソムリエ」の資格を取りました。この野菜はどんな食べ方がいいだろう、どんな方が食べてくれるのだろうと。野菜にのめり込むほどに「もっと、もっと、という気持ちが出てきます。」

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農作業を行う原崎さん。
 

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 原崎農園の野菜は、近隣の旭川市内のレストランだけではなく、東京の飲食店からもフルーツトマトやアスパラ、白いトウモロコシなどの注文が入ります。毎年収穫時期が終わる頃、原崎さんは取引先のレストランに直接出かけて、お店からのオーダーを聞きながら、来年度つくる品種などを決めていきます。

 また、さらなる「美味しい」のために取り組む中で、次第に農薬の使用量を減らしていくなど、安全な栽培方法を選ぶようになってきたとも言います。「人はトマトをつくれない」をモットーに、「土を育てる事を意識し、特別栽培と呼ばれる減農薬や一部農薬不使用などで栽培し、おいしく安心安全だと思える農産物を、同じ思いを持ち必要だと思ってくれる人々に安定的、継続的に供給できる様、環境に配慮をしつつ、再生産と持続が可能な多様性のある農業を目指して行きたい」と原崎さんは言います。冬も様々な学校・研修会に参加し、勉強を重ねます。今後は、自ら育てた農作物を使った加工品の開発にも取り組もうと考えています。

 「スローライフを目指して就農したけれど、始めてみたら冬も忙しか ったね(笑)」

 就農以来、「食の豊かさを守り、続けられる農業で未来に貢献する」を理念として、「おいしい」を届けるために努力を重ね続ける原崎さん。美しい大雪山を望む鷹栖町の農園で、今日も野菜たちはすくすくとおいしく成長しています。

 

原崎農園

上川郡鷹栖町12線14号
E-mail/harazaki.mail@gmail.com
https://harazaki-farm.jp/

 

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