辰巳農園『大豆コーヒー』

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大豆コーヒーの原料となる大豆から栽培している辰巳農園の辰巳裕亮さん。

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コーヒーの苦みと麦茶のような香ばしさを感じる大豆コーヒー。

 上川町に大豆コーヒーを作っている農業者がいます。「辰巳農園」で、そばや米、大豆、トウモロコシなどを栽培している辰巳裕亮さんがその人です。商品名は“KAMIKAWA DAIZU COFFEE”で、1 杯分ずつのドリップバッグタイプになっています。コーヒーと麦茶の中間のような味わいをもち、洋食にも和食にも合う日本人向きの豊かな風味が特徴です。

 原料となる大豆は“とよみずき”という品種で、農薬や化学肥料一切使わず育てた自家製です。農場から出た虫食い大豆やくず米、もみ殻などを原料に、シグマ菌で発酵させた有機質のボカシ肥料を与えています。秋に収穫した大豆を、焙煎から豆挽き、袋詰めまで全て辰巳さんが手作業でおこなっています。

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大豆コーヒーの原料となる大豆“とよみずき”は農薬や化学肥料は一切使わず、自家製の有機肥料で栽培。

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乾燥した大豆を収穫するのは、紅葉シーズンも終了した10月下旬。
 

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大豆の栽培から加工、パッケージデザインまで、全て手作りの“KAMIKAWA DAIZUCOFFEE”

 辰巳さんが大豆コーヒーを作るようになったのは、東京農業大学を卒業し、実家の「辰巳農園」に就農して間もなくおこなわれた地元の飲み会がきっかけでした。集まった農業者や役場職員などから「地元の農産品で特産品を作りたい」という声があがり、様々なアイディアが飛び交い飲み会は盛り上がりました。この飲み会メンバーが中心となりまちの食の魅力を発信する団体「from K」が立ち上がり、特産品作りが検討されていきました。

 そんなある日、テレビで紹介された大豆コーヒーが気になり、辰巳さん自ら大豆でコーヒーを作ってみたところ思いのほか美味しく、本格的な大豆コーヒーの試作をスタートさせました。試作品は「from K 」のメンバーからも意見をもらいながら2015年に“KAMIKAWA DAIZU COFFEE”が完成。パッケージも自分たちの手づくりで、上川町のキャラクター“ かみっきー”をレイアウトして町のPRにも一役担いました。

 完成した大豆コーヒーは町内の小売店で販売され、徐々に知られるようになりました。新しい上川町の特産品としてメディアで紹介されるなど、注目を集めるようになりました。

 

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忙しい農作業の合間を縫って上川町のイベントや、「札幌ドームママフェス」などに広く出店しています。

 町内外の物販イベントにも積極的に参加しました。そんな販売体験を通して貴重な意見を聞いたと辰巳さんはいいます。当初大豆コーヒーはカフェインがないため、妊娠中の女性を販売対象に考えていました。実際に販売してみると、コーヒーは好きなのにカフェインアレルギーで飲めないという消費者がたくさん買い求めに来てくれたのです。開発を手がけたときには考えてもいなかったことでしたが、大豆コーヒーを作り続けてゆく使命感を改めて実感した出来事でした。

 

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 もっと手軽に飲みたいという消費者の声に応え、インスタントコーヒーの開発にも取り組みました。特殊な設備が必要なため外部業者探しからのスタートでしたが、そんな取り組みをバックアップしてくれたのも「from K 」の仲間でした。多くの仲間の協力のもと大豆のインスタントコーヒー“HOKKAIDO TOYOMIZUKI SOY COFFEE”が2019年3月に完成。地元の酒蔵「上川大雪酒造株式会社」が製造者となり、商品の信頼性もさらに高まりました。現在は同酒蔵や新千歳空港の売店などで販売されています。また大雪森のガーデンのカフェ「緑丘茶房」では、大豆コーヒーを使ったジェラートを提供しています。

 辰巳さんの大豆コーヒーは町の人々をつなぎながら、地域の特産品として大きく育ってきました。辰巳さんは「上川町は町外から移住した人も含めて、皆で良くしていきたいという仲間意識が強いまちです」といいます。そんな地域性が育てた大豆コーヒーのこれからの広がりが楽しみです。

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インスタントコーヒーの“HOKKAIDO TOYOMIZUKI SOY COFFEE”を手にする辰巳さん。

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(右)大雪森のガーデンのカフェ「緑丘茶房」で提供している大豆コーヒー入りのジェラート
(左・中央)大豆のインスタントコーヒー“HOKKAIDO TOYOMIZUKI SOYCOFFEE”

 

辰巳農園

上川郡上川町字菊水505番地11
電話/090-2812-4708(辰巳 裕亮【直営店】もちごやマム
Instagram:@mochigoyamam

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