「かみかわ版ゼロカーボン・アカデミー」第4回オンライン成果報告会 開催概要
2022年2月7日(月)19:00~、「かみかわ版ゼロカーボン・アカデミー」第4回オンライン成果報告会をオンライン上にて開催しました。
本ページでは、イベントでの発言内容を元に、概要版として抜粋・編集して掲載しています。実際の模様は、アーカイブ動画をご覧いただきますようお願いします。
※動画の先頭より13分17秒あたりからイベントが始まります。
イベントの様子は、グラレコ(グラフィックレコーディング)で要約していますので、こちらもご覧ください。(グラレコ制作:上川教育局・佐藤社会教育主事)
1.オープニング
(黒井さん)
皆さんこんばんは。「かみかわ版ゼロカーボン・アカデミー」成果報告会の時間が始まりました。
この「かみかわ版ゼロカーボン・アカデミー」は昨年12月6日から始めておりまして、上川総合振興局が企画してやっております。上川総合振興局管内の高校生達と一緒に、「ゼロカーボン北海道」を実現するために、この地域の資源を使ってどんなことが出来るだろうというのを考えていく2ヶ月間だったんですね。
今日は一つの区切りということで、この2ヶ月間どんなお話が高校生達の中でされていて、どんなものが立ち上がっていくのかというのを皆さんに発表するという時間になっております。1時間ちょっとくらいお時間取ろうと思っていますので、是非お付き合いください。
YouTubeをご覧になっているかと思いますが、是非コメント欄も使っていただいて、高校生達、発表者の皆さんに激励とかコメントをいただければと思っております。どうぞよろしくお願いします。
2.主催者挨拶
(黒井さん)
まず最初に、主催者挨拶ということで、北海道上川総合振興局長の佐藤局長よりご挨拶をお願いします。
(佐藤局長)
今日は元々オンラインでの開催ではありますが、前回、皆さんとお会いしたいというお約束も、コロナの影響でなかなか果たすことが出来ず、それが今日を迎えるにあたっての一番の心残りでございますが、今日は一通りの区切りということでございまして、皆さんの発表を心待ちにしているところです。
リモートの中で、皆様方にはご不便もおかけしたところでございますが、今日は3つのプロジェクトでここまでやってきたということでございます。一つ一つのお話をきちんとお伺いしたいと思っております。
アカデミーには皆さん想いを持ってここに来ておられるというところで、ここでは3つのプロジェクトの中に集約されていったという形にはなりますけども、皆様方が自分なりにやりたいと考えたこと、これは捨て去る必要はないわけでございまして、今回は手法としてはチームの一員としてどうやってプロジェクトの中で自分の役割を果たしていけるかなど勉強になったのではないかと思いますし、また、違う場面においても、自分の想いを実現させていくということにこの手法を活かしていただけたらと思います。
皆様方は第1期生でございます。もし30年後の方々がこのアカデミーをまだやっていたとするならば、皆様方はものすごい先輩になっていて、今の私と同年代になっていると。ですが、私の30年前は、こんなことも思わず生きてきたわけです。今、この時点で意識を持ってやってらっしゃる皆様が、30年後、どのようになっているかを想うと、うかうか30年後に死んでいられないなというふうに思っておりますので、皆様方の発表を楽しみにしていますし、30年後の未来が明るいことは間違いないなと、そして皆様方には情熱を持ち続けて生きていっていただければ、この世の中は間違いなくよくなるなと。今日はそれを自信から確信につなげるために、これから皆様のお話を心して聞かせていただきますので、どうぞよろしくお願いします。
(黒井さん)
力強いメッセージいただいて、ありがとうございます。こういうふうに、前に進めてくれるトップがいるって、とっても私たちとしても心強くて。
「かみかわ版ゼロカーボン・アカデミー」は、昨年北海道庁の方で主催した「ほっかいどうチャレンジピッチ」の上川総合振興局版ということで展開しています。他の振興局でも、それぞれの地域のプレイヤーの皆さんがピッチするっていうオンラインイベントを開いているんですけども、上川総合振興局は走っているプレイヤーだけでなく、どちらかというと未来をこれから走っていく人達を見つけ出そう、そしてその人達と一緒に考えていこうというコンセプトで、高校生ないしは大学生を、ということをコンセプトにしております。しかも1回で終わるのではなくて、一緒に考えてプロジェクト開発していくっていうのを皆さんにも経験してもらおうという展開をしていますので、北海道の振興局の中でも異色なイベント設計になってるんですね。ゼロカーボンという明確なテーマも打ち出していて、他の振興局、北海道庁の皆さんからも非常に注目されているところです。
3.MC・ファシリテーター自己紹介
(黒井さん)
では、この2ヶ月間を一緒に伴走してきた佳さんも出てきていただいて、まず私の方から自己紹介をしたいと思います。本事業の前身事業である「ほっかいどうチャレンジピッチ」の時からファシリテーターとして関わっておりますが、今回も上川総合振興局さんの事業のサポートをさせていただきました、名寄在住の黒井理恵と申します。
(菊池さん)
今回このゼロカーボン・アカデミーの企画と運営、ファシリテーションに携わらせていただいた、Sanagy株式会社の菊池と申します。よろしくお願いします。私は旭川を拠点に、次世代教育やサステイナブルに関わるお仕事をしています。
(黒井さん)
今回の企画の設計は、ほぼほぼ佳さんにお任せしたところだったんですが、設計にあたっての佳さんの想いはどういったところにあったんですか?
(菊池さん)
皆さんが考えているところをどうやって形にしていったらいいかというのところで、たぶん一人だと難しいので、そこをみんなでどうやっていけるかというところですね。あとは皆さんが楽しみながら出来たらいいなというのを意識して企画を作ってきました。
(黒井さん)
ありがとうございました。今日は私達も、どんな発表になるのか事前情報がない状態でここに来ていますので、一緒に楽しんでいきたいと思っております。
4.これまでの取組紹介
(黒井さん)
それでは少しだけ、これまでの流れ、どんな形でここにたどり着いたのかをご紹介します。(詳細は第1回、第2回、第3回の開催概要ページをご覧ください。)
「ゼロカーボンを考える」ということで、3回に渡ってプロジェクト創発していただきました。キックオフイベント、そしてオンライン事前研修をやって、先ほど佐藤局長からもお話ありましたけど、本当は美瑛で集合研修の予定がオンラインに。でも二日間通してやってきて、今日を迎えております。
1回目、12月6日のキックオフイベントでは、(株)VOREASの池田さん、フィンランドセンター所長のアンナさんにお話いただいて、まさにここの、旭川っていう現場で最先端の動きをしている池田さんのお話、フィンランドという環境にまつわる先進国のアンナさんのお話の両方をアカデミー生メンバーと聞いてきました。アカデミー生がアンナさんのお話に英語で質問する場面もあったりして、すごいなって思っていました。
そして、池田さん、アンナさんからのインプットを終えて、1月14日には、菊池佳先生に「気候変動マスターになってもらいます♪」ということで、入門、自分のカーボンフットプリントはどうなっているかな、そして、アクションを起こすアイデア出しというステップを踏んでいます。気候変動入門は、私も大人で色々情報はチラチラ見ているものの、こうやって教えていただけるとあらためて「そうなんだ~」と思えるところもあって、とても勉強になりました。未来の話、今から100年後どうなるのかな、これまではどうだったのかな、現在CO2を最も排出している国はどんな国かな、削減している国はどんな国かな、ということを学んでいただきました。もうこれ学んでいる皆さんはその辺の大人よりも知ってるなっていう感じですね。
で、私も結構衝撃だったんですが、「自分のカーボンフットプリントを測ってみよう」ということで、アプリで自分の行動をチェックして入れていくんですね。「え?ここでこんなに出ちゃうの?」「あ、意外に出てないわ」と、まず自分の現状を数値で見るってとても環境の話をしていく上で大事ですね。数字を見ることによって何を削減したらいいのかが見えるっていうのを、お一人お一人の行動でやってもらいました。身近な話と言いつつも、少し遠い話だったところから、「あ、私も関係あるんだ」とマインドが変わっていった瞬間かなと思います。そして最後は、自分の気になることとか、どんなアクションが起こせるかなというアイデア出しして、1分間ピッチをやったんですね。例えば古着のお話ですとか、森林の話、アウトドアで排出するCO2について、水力発電の話、いろんお話が出てきました。
そして、本当は合宿する予定だった二日間(集合研修(オンライン))の中で、みんなが気になることをもう一度共有しあって、チームを作っていました。今日はこのチームで発表していきます。後ほど紹介していきますが、「古着」というキーワードのチーム、そして傘。「相愛傘」、これもお楽しみにって感じですね。そして「森を創る者たち」、キャンプとか焚き火みたいなキーワードが出ていますね。今日このチームで発表していきます。
このチームが出来た後、佳さんの方からデザイン思考を使っていただいて、ペルソナを作ったり、そのペルソナがどんなことを見ていて、どんなことを聞いていて、どんなことを感じているのかな、さらにアイデアをたくさん出していって投票しつつ、さらにブラッシュアップしていくという二日間を過ごしております。今日はこの二日間を経た3チーム「#古着の良さを広め隊」、「相愛傘」、「森を創る者たち」からの発表になっていきます。
ざっとこれまでの流れを見てきました。YouTubeを観ている皆さんも「なるほど、こんな時間を過ごしてきたんだ」というのを知っていただけたんじゃないかなと思います。
5.アカデミー生のご紹介
(黒井さん)
それでは、アカデミー生の皆様をご紹介しましょう。これから発表してもらいますが、その前にちょっとだけ、今どんな心持ちかとか、参加してみてこんなこと勉強になったなとか聞いてみようかなと思います。かつらさん、どうですか?
(アカデミー生・桂川さん)
めちゃめちゃ緊張していますね。オンラインで発表するというのが普段と全然違う経験で、なおかつ、ゼロカーボンっていうもので、すごく緊張するんですけど、チームでゼロカーボン、環境問題に対して取り組むことを、同じ志を持っている人達で集まって出来たので、すごく楽しかったです。
(黒井さん)
ありがとうございます。かつらさんは、「森を創る者たち」のメンバーですね。
じゃあ、次は、あまねちゃん。あまねちゃんは、「#古着の良さを伝え隊」ですね。どうですか?今のお気持ち。
(アカデミー生・平さん)
私が積極的にSNS発信していた訳じゃないんですが、それを共有させてもらったりとかしたら、友達から「いいね!」が来たりして、広まっているのかなと嬉しい気持ちになりました。
(黒井さん)
この後発表もありますけど、「#古着の良さを広め隊」はもう実際に動いているんですよね。このゼロカーボン・アカデミーで学んでいただいたんですけれども、良かった点、感想はありますか?
(アカデミー生・平さん)
やっぱり、ぼんやりとしか知らなかったこと、単語を聞いたことがあることについて深く知ることをしていなかったので、ちゃんと理解できる機会が出来て、すごく嬉しかったです。
(黒井さん)
ありがとうございます。ではもうお一人、有澤くん。「相愛傘」チームから。どうですか?参加してみての感想を。
(アカデミー生・有澤さん)
自分は今回、先生からの推薦で参加させてもらったんですけど、参加してみて良かったなと思える経験がいっぱいあって、環境のことについてたくさん考えられたりとかして、いろんな知らないことを学べたので、参加して良かったなと思ってます。
(黒井さん)
ありがとうございます。今日、このメンバーがこれから発表していきますので皆さんお楽しみに。
6.アカデミー生からの発表・チーム「#古着の良さを広め隊」
(黒井さん)
それでは発表に移っていきたいと思います。今回は短く5分間で発表しましょうということで皆さんにお願いしています。5分間発表いただいて、その後、参加している他のメンバーからコメントをしてもらいたいと思っております。
まず最初、1チーム目は、「#古着の良さを広め隊」からお願いします。高木さん、北島さん、平さん、武田さんの4名、プレゼンテーションをお願いします。
(アカデミー生・高木さん)
私たち「#古着の良さを広め隊」は、ターゲットをオシャレ好き・よくお洋服を購入する高校生に設定して、SNSを通じて古着の良さを広めることを第一目標に掲げました。
ファッション産業は、環境にかかる負担が非常に大きい分野で、製作から輸送、廃棄までにたくさんのCO2や水を使用、排出しています。近年では、それらを考慮したサステイナブルファッションへの取組が少しずつ広まってきていますが、今の若い世代で環境問題やサステイナブルを意識している人はなかなか少ないと思っています。なので、この活動を通して、古着っていう流行は、着なくなった服を他の人に売ってあげたりしているだけというのではなく、一つの服を長く大切に着るという、とても良い行為だよというのを伝えたいというのと、需要と供給がしっかりあるということを伝えたいと思いました。そして、古着の良さを、「オシャレだから」から「環境に良いから」に変えていけたらいいなと思いました。
そこで私たちはまず、SNSとしてInstagramを活用しました。「#古着の良さを広め隊」のアカウントを開設して、素敵な古着ファッションや様々な方の投稿をシェアさせてもらったり、私たち個人のアカウントでも、古着の良さをストーリーを使って発信してみたりと、いろいろなことをしてみました。フォロワーはやっぱり簡単には増えなかったんですけど、ストーリーを見た友達が「素敵な考え方だね」と言ってくれたり、フォローしてくれた人もいて、少なからず届いているのかなと思いました。これからも、このInstagramのアカウントは、古着を集めてコーデを組んでみたり、自分達から投稿してみたりと続けていきたいなと思っています。
私たちがこれからやってみたいことは、低コストでのフリーマーケットの開催と、自分達のロゴを作ってブランドを立ち上げることです。私たちが先陣を切ってフリマなどをそれぞれの地元で行うことで、訪れてくれる、来やすくなるだろうし、今の若い世代には、結構需要があるのかなと思います。それぞれが出品をするだけではなくても、私たちで古着を回収して提供する形でもいいのかなと思います。コミュニティが広がる可能性も期待出来るので、今後にも繋がっていくと思いました。
自作のブランドというのは、売り出しや譲渡の時に服に付けるタグだったり、紙袋に貼るステッカーとかをまず製作したいなと思っていて、それからグッズみたいな感覚で、実際にお洋服のロゴとしてついていたら、とても夢があるなと思っています。
最後に、せっかくアカウントを作ったり、いろいろなことを深めてきたので、これからもこの活動を少しずつ続けていきたいと思います。いずれかは、私たちじゃなくてもこの活動を見た人が、フリーマーケットの開催だったり、いろんなことに進展していくことを願って、これからも活動していきたいなと思います。短いですが、「#古着の良さを広め隊」の発表でした。ありがとうございます。
(黒井さん)
素晴らしい~。高木さん、北島さん、平さん、武田さん、ちょっとだけ、どんなチームだったのかを聞いていきたいと思います。このチームはどんなふうにして出来たんですか?
(アカデミー生・高木さん)
私が最初に古着っていう案を出させていただいて、それに興味があると集まってくれたメンバーです。
(黒井さん)
今のプレゼンテーションを作っていく上で、ここの部分が迷った、がんばった、面白いと思う、みたいなのはあります?
(アカデミー生・平さん)
迷ったとかは、個人的には無いかなと思っていて、ただ、キタズちゃんのセンスがすごくて、SNS発信がすごい上手で、素敵な投稿をたくさん上げてくれたので見てくれる人が多くて。ありがとうございました。
(黒井さん)
いいですね~。プレゼンテーションもすごいオシャレね。あれは誰が作っているの?
(アカデミー生・平さん)
はいっ。
(黒井さん)
すばらしい~。じゃあ、佳さんからコメントをもらおうかな。いかがでしたか?聞いてみて。
(菊池さん)
皆さん、プレゼンありがとうございました。オンラインでしか会えなくて、やり方難しかったと思うんですけど、この「#古着の良さを広め隊」チームはすごく皆さん楽しそうにやっていてですね。実際服飾・アパレル産業を国連が「世界二位の汚染産業」ということをですね、水も含めてCO2もすごく多い産業なので、ほんとに課題の多いところですけど、そこをこれから自分達で楽しみながら出来ることをやっていることが、見ていてすごくいいなと思っていて。スモールアクションで一番最初にInstagramのアカウントをパッと作ってシェアするっていうところが、すごく高校生らしいアクションの早い感じですごくいいなと思ってます。私もそこの分野は元々バングラディシュに住んでいて興味があるので、是非皆さんとこれから小さい取組から何か一緒に関わっていけたらなと思っています。プレゼンありがとうございました。
(黒井さん)
ありがとうございました。YouTubeコメントでも、「オリジナルブランドの立ち上げってすごいな」とか、「メンバーのコメントもすごいしっかりしていて良いですね」というコメントもいただいています。
7.アカデミー生からの発表・チーム「相愛傘」
(黒井さん)
それでは二つ目のチームに行きたいと思います。チーム「相愛傘」です。室田さん、有澤さん、大道さん、そして、岩岡さんがメンターとして入ってくださっています。では、プレゼンテーションお願いします。
(アカデミー生・大道さん)
チーム「相愛傘」です。このチームは、傘に焦点を当てて、まず1年間にどれくらい傘が消費されているのかというのを調べて、約8,000万本の傘が捨てられているということに気がついて、捨てられてしまう傘をどうやったらエコに活用出来るかということをこのチームで話し合いました。
回収については、回収ボックスを駅とかに設置したり、公共交通機関、JRとかを利用して回収したり、各家を回って傘を回収したりとか、いろいろな回収方法を試してみようかなと考えていました。とりあえず100本回収するという目標を立てました。回収した傘を修理、分別するということで、利用可能な傘と処分する傘を分別して、修理します。
その修理した傘をどうやってサービスに活かすかというと、まず傘のレンタルサービスをしたら良いのではないかなと思って、貸出料金は無料で、広告収入で収益を得るということを目指しました。その他には、広告シールにQRコードやバーコードを貼り付けて、おみくじを引いてカフェのクーポンが当たるというサービスにしたらいいんじゃないかと思いました。
サービスの拠点は旭川駅前のホテルと位置付けて、細かいサービス内容を検討しました。クーポンを出してくれるカフェなどの交渉先も詳細に決めました。このサービスを多くの人に知ってもらうために、情報発信も手がけていきます。傘を貸し出すことにより、新しい傘を買うよりも環境や経済的に優しいということを認知出来るように、学校やカフェ等いろんなところにチラシを配布して、少しでも多くの人に「傘を捨ててしまうことは良くないよ」ということを知ってもらうというのが大きな目標です。
この方法だとスケールが大きいので、最終的に自分達が出来ることはなんだろう?と考えた時に、シンプルにしようと思って、自分達が在籍している学校でいらない傘を回収して、その傘を使って回収ボックスを設置して学校などに傘レンタル出来るような、借りたい時に借りられる設備を考えた方がいいんじゃないかとシンプルな内容をチーム内で話し合いました。以上です。
(黒井さん)
ありがとうございました~。これまた素晴らしいですね。すごく具体的ですよね、あそこのコーヒー屋に行くとか。このチームは、どんなキーワードで集まったんですか?
(アカデミー生・大道さん)
たしか、プラスチックだったと思います。
(黒井さん)
プラスチックというキーワードから、傘というところに目をつけたという、すごくいいですよね。プラスチックってすごく大きいので、その中でどれ?っていうところにピックアップ出来たのはいいなと思っています。
岩岡先生、メンターとして伴走してくださいましたけど、いかがでしたか?
(メンター・岩岡さん)
具体的に皆さんが調べてくれて。今の若い人達は調べるのが上手なんですよね。即座に検索して消費量とか、いろんなお店とかホテルを調べて、具体的に行動しやすくなったなというのは、非常に感心しました。
(黒井さん)
結構具体的な案も出てきて、かつ割と壮大!みたいな感じでしたけれども、話をしていてメンバーの皆さんはどうでしたか?
(アカデミー生・有澤さん)
今回、室田さんがリーダーとなってやってくれたんですけど、みんなで力を合わせていろんな事を探しながら協力して出来たので、とてもいい経験になったと思います。
(アカデミー生・室田さん)
傘っていう自分の案を採用してもらったんですけど、自分が思っていることがあって。車とかってすごい大きい分野じゃないですか。だから、少しでも行動すると個人の意識が「あ、エコしたな」ってなっちゃって、それで終わっちゃうんですよ。だからこそ逆に小さいこと、充電する時の電気だったり傘だったりっていうことは、「喉渇いたからペットボトル買っちゃおう」とか、「雨降ってきたから傘買っちゃおう」ってなって、意識が低くなっちゃう。逆に小さいことにフォーカスを当てようということで、この活動をはじめました。小さいことの方が、「こういうことやらない方がいいよ」、「こういうエコした方がいいよ」って口では言うけど行動しないことが多くて、小さいことの方がやってる感を出さない方がいいのかなということで、消費者があまり行動しないでレンタル的にただ借りて返すだけで終わるみたいなことの方がいいかなと思ってこの活動をしたんですけど、自分なりにすごく考えが深まって良かったなって思いました。
(黒井さん)
ありがとうございます。YouTubeコメントも、すごく具体的だしいろんなアイデアがちょこちょこ入っているのでいろいろ来ていますね。「モバイルバッテリーのレンタルがあるんだから傘レンタルもあってもいいよね」とか、「カフェのクーポン券が当たるのはいいね」とか、皆さんのアイデアもばーっと創発されているみたいですね。佐藤局長から、聞いていただいての感想をお願いします。
(佐藤局長)
難しいんですよね。傘っていうのはシステム商売で。コンセプト的には良くても、システムとした時に、結構大変だな~と思いましたね、正直。「回収する」っていうところが一つの味噌だと思うんですけど、旭川の駅前でやろうとすると、かなり人力に頼るところがあると思うんで、いかにみんなでやっていこうという人達と、気軽に出来るシステムと、そういう人達が雨の時に集まるかという、結構難しい面があるなと思うんで、いろんな組み合わせをやっていくといいのかなと思いました。
傘はとても素敵なんですけど、いざ動かすとなると。雨がね、こっちの都合のいい時に降ってくれればいいなと思うんですけど。難しいんだけど、着眼点はすごくいい。これをやる時に、思った以上に人手が必要なんで、同意してくれる人達をいっぱい作らなきゃならないですね。そういったことから始めてくっていうのは大事なことですね。若者はいいですよね、やっぱりね。年寄りはこうやって言っちゃうんだけども、みんながゼロカーボン、傘大事だよって、ものすごい勢いで広めていけると成り立つっていうことです。がんばりましょう。
(黒井さん)
ありがとうございます。でもこうやって「難しいね」「大変そうだね」っていうキーワードが出てくるっていうことは、よりリアルに考えているからなんだと思うんですよね。本当に出来ないかな?って。そして、私もそうなんですけど、この課題って、みんなが解決したいなって思っていることの一つだなと思っていて、室田さんがさっき言ってくださったように、小さなことなんだけど、バックにある大きなシステムと連動していて、こういうものこそガラッと変えると新しい仕組みが生まれてくるなと思っております。
学校で、というキーワードも出ていましたが、今は冬なので学校で傘を使う人があんまりいないんですよね。なので、すぐには学校で実験っていうのも出来ませんでしたーっていう話もありました。
8.アカデミー生からの発表・チーム「森を創る者たち」
(黒井さん)
それでは、次は「森を創る者たち」というチームです。桂川さん、森山さん、芳賀さん、藤原さん、そして家次さんがメンターで入っております。ではプレゼンテーションをお願いします。
(アカデミー生・桂川さん)
僕たちがまず最初に課題にしたことが、「キャンプって本当に環境にいいのかな?」ということを課題にして。実はキャンプって、二酸化炭素をたくさん排出するんじゃないかっていうことを念頭におきました。例えば、焚き火だったら、1回の薪の使用量を10kgと仮定したときの焚き火のCO2排出量が約15kgなんですよ。そもそも二酸化炭素は温室効果ガスの76%を占めている。他にもキャンプといったら山の中に行ったりするので、移動で使われる車なども多くのCO2を排出するんですよ。どれくらい日常と比べてキャンプは多く排出しているのかを比べてみると、日常で排出される二酸化炭素量の約4倍とも言われています。
じゃあ、ゼロカーボンキャンプは可能か?ということで、二酸化炭素排出量がゼロのキャンプは可能であるのか?ということを僕たちは考えました。その方法の一つとして考えたのが、カーボン・オフセットという、ヨーロッパでは飛行機とかで主に用いられている方法を使おうかなと考えました。カーボン・オフセットとは、二酸化炭素排出量の削減努力をしてもどうしても減らせない二酸化炭素の排出量を、資金での支援や活動実施などで他の場所で排出削減などをするということです。これを同じくキャンプに用いて、カーボンオフセットキャンプを作りたいなと思いました。
キャンプの利用料金の相場が、だいたい2,000円~3,000円ということでしたので、キャンプ料金の10%を基本料金に上乗せして、植樹のための寄付をしたいなと思いました。キャンプ料金を2,000円としたところ、10%なので2,200円払わなきゃいけないということです。2,200円のうちの200円を、例えば植樹をしているグループ、非営利団体だったり、そういうところに寄付をして活動応援をするということを上川としてやっていけたらなと思いました。
まとめになりますが、今でも森林が減り続けていて、例で言えば、今日BBCニュースを見ていて目に入ったのですが、西オーストラリアの森林火災が今、大規模に起こっているということで、温暖化だけじゃなくて、多くの動植物が住処を追われているので、生物の多様性を守るためにも、温暖化を防ぐためにも、個々で少しでも環境問題に貢献できるような機会をキャンプ場でも気軽に作っていけたらなと思いました。これで発表を終わります。
(黒井さん)
ありがとうございました。ゼロカーボンキャンプ、いいですね。これはもう、北海道はアウトドア、当然ながら自然がこんだけあって盛んですからね。そこに関わっている人達もたくさんいらっしゃって、観光業の大きな一つだと思いますけども、アウトドアツーリズムに関わっている全ての人に見ていただきたい、聞いていただきたいプレゼンテーションでしたね。3人はどんなふうに集まったんですか?
(アカデミー生・桂川さん)
今日、体調不良で不在になってしまった藤原くんのキャンプの話が面白いよねというのと、このチームは4人なんですけど、4人が全員片思いみたいな、それぞれの案が面白いねという形だったので、お互いに面白いよねって思っている案を一つにしたらどうなるだろうという形でやってみました。
(黒井さん)
これ、作ってみて、この辺が面白いと思うとか、話していく上でこの辺が大変だった、みたいなのがあれば教えてください。
(アカデミー生・桂川さん)
一番難しかったのは、キャンプをしている中でこういうオフセットっていう、今回の想定では200円ですけど、少なからず料金が上がるということで、簡単に200円を払ってくれるかというところが、すごく考えることが多かったですね。
(黒井さん)
考えてみた結果、払うんじゃないの?って思ったってことなのかな。
(アカデミー生・桂川さん)
迷っている中で、10回寄付をしてくれた人には商品を与えるとかっていう方法も考えたんですけど、考える中で、本当にそれは寄付なのか?とか、やっぱり地球環境に貢献してもらおう、そこにお金を払ってもらいたいということで、200円は全額寄付で払ってもらおうということになりました。
(黒井さん)
アウトドアが好きな上川総合振興局の大西さん、払いますか?っていうところから、少し聞いてみてのコメントいただければ。
(振興局・大西)
このテーマのお話があって、私も家族でよくキャンプに行くものですから、「どう思う?」って話をした時に、うちの主人は率直に「え、キャンプなのに二酸化炭素排出なんて、そうなの?」っていうのがまず最初の驚きというか。もちろんベースをどこにするかとか、考え方はあるかと思うんですけど、やっぱりキャンプ場に行く時には遠くまで車で行ってるよねとか、キャンプの時ってたくさんお肉食べてたよねとか、焚き火して喜んで花火とか、いつもよりリッチに過ごしている自分達のことも思い起こして、自然と親しんで、自然を大事にしたい気持ちがあったのに、現実をちょっと感じました。そういう意味では、植樹に対しての寄付10%というのはすごく妥当だし、皆さん共感して払ってくださるんじゃないかなって、自分自身も払いたいなと思ったので、いい取組になるんじゃないかなと思いました。
(黒井さん)
まさに、「アウトドアってそんなCO2排出してるっけ?」から始まるんですけど、実はね、車の移動なんかも含めて排出している部分って多いよねっていうところを、皆さんでも実際に計算なんかもしてみてましたよね。ありがとうございます。
以上で3チームの発表を終わりました。YouTubeコメントも来ていますね。「キャンプで取り組めるって裾野が広そうですね」みたいな話も出てきています。
9.全体の振り返り
(黒井さん)
それでは、全員の顔を見ながらお話していきたいと思います。今、発表が一通り終わりまして、あらためてコメントをもらいたいのですが、佳さん、どうですか?3チーム聞いてみて、ずっと伴走もしてきたんで。
(菊池さん)
皆さん、プレゼンありがとうございました。3チームともすごく良かったと思います。皆さん今回、一緒にチームとしてやる時間もほとんどない中で、皆さんよくリサーチからですね、先ほどの発表のような価格のヒアリングとかもいろんな方にされて、こんなコンセプト考えて実際の想定するユーザーに聞いてみましょうというアクションを、チームの中で話しているだけじゃなくて、実際にインスタ上げてみて反応を見るとか、一番最初の大事な一歩で、意外とそこに行けないことが多かったり、ちょっと恥ずかしいなとか、まぁいっか、みたいなことを考えたりすることが多いと思うんですけど、やっぱりリアルに行動するところって一番すごく大事なので、そこを大事にしながらこれからももしこの活動を継続させていくことがあれば、本当に実践していってほしいなと思います。
あとは今回難しかったところは、「相愛傘」とかは発案者の方が途中で参加できなくなって、よくあるオーナーシップの所在が、いかに自分ごとになっているかという。自分ごとにしている人が一人でもいれば、プロジェクトってどんどん進んでいくので、そこが難しくなる時があるんですよね、チーム作ったりすると。あれ結局なんでやってるんだっけ?っていうところもあるんで、あらためて、「楽しい」でも「お金を儲けたい」でもいいんで、理由がはっきりしているとプロジェクトとして今後もみんなで進んでいくんじゃないかなと思って見ていました。皆さん、お疲れ様でした。
(黒井さん)
私も今、お話聞いていて思ったんですけど、このプロジェクトって大事なことが大きく二つあるなと思っていて、一つは環境に対してアクションを起こしていこうっていう、環境にまつわる知識を得ていくっていうところと、プロジェクトを自分で作って考えてみるっていうのがもう一つにあるなと。この二つを一緒にして経験出来たっていうのは、すごい経験だなと思っています。それぞれのところから学びがあったんじゃないかと思っていて、でも最後は、さっき佳さんが言ってくれたとおり、自分で握って動くかどうかなんですよね。なので、今回せっかく出てきたアイデアを、みんなでこのまま続けていくものもあるでしょうし、みんなとじゃなかったとしても、せっかく考えた自分のアイデアっていうものにしっかり体重を乗せて、そして前に進んでいっていただけたらいいなと。その経験が1個あると、これからの人生めちゃめちゃ楽しくなるのでオススメです。っていう、人生の先輩からのアドバイスでした。自分でこれやる!って決めたものをやるのって、めちゃめちゃ楽しいですよね、佳さん。誰かの言ってた何かをやろうかな~じゃなくてね。自分でやります!っていうのはすごく楽しいので、是非これからもどんどんやっていってほしいなと思います。
これからの話も少し聞いてみようかな。「#古着の良さを広め隊」は、今後こうしていきたいとか、参加してみての感想でもいいんですけど、今後の話、個人の話でもいいので、どなたかどうですか?
(アカデミー生・平さん)
プレゼンの最後にも花ちゃんが言ってくれたんですけど、コストを抑えたフリーマーケットみたいなのにすごく興味があって。お金を集めたりとかじゃなくて、服を持ち寄って交換して、物々交換みたいな形で服を長く着るっていう体験、その服をどれだけ大切にしていたかというようなお話も聞きながら、人とのコミュニティを広げたりっていうのも合わせたイベントが出来たら面白いかなって思いました。
(黒井さん)
あまねちゃんと花ちゃんは、一緒にセッションが起きそうだもんね。趣味も近いしね。花ちゃん、どうですか?
(アカデミー生・高木さん)
今回、一応リーダーとしていろいろやらせてもらったんですけど、一人じゃ出ないアイデアとかも本当にいっぱいあって、高校生らしいアイデアもあれば、麦さんから大人の意見をいただいたりして。私もフリーマーケットとかブランドとかめっちゃ興味あって。服が元々好きだから、やりたいことが増え過ぎちゃって、すごい楽しくなって参加できました。あまねちゃんとも、みんなメンバーとも話せたんで、すごい良いチームだったなって思います。
(黒井さん)
じゃあ、キタズさんにも聞いちゃおう。北島さん、どうでしたか?
(アカデミー生・北島さん)
私はあんまり意見とか言えてなくて、SNSのアカウントとかで結構積極的にストーリー出したり投稿とかしたんですけど、みんなが言う意見が、私が出せないような意見もすごい積極的に出してくれて、私も「あっ、そうなんだ」って学べることもあったし、古着とか結構みんな着ていると思うんですけど、それを「オシャレ」から「環境に良い」っていうものに変えるっていうのも、すごく良い言葉だなって思って、そのことも引き続きインスタでも拡散していきたいなと思いました。
(黒井さん)
ありがとうございます。そして、女性達を見守っていた大人の意見としての麦さんという。武田さん、どうでしたか?
(アカデミー生・武田さん)
はい、もう年が完全に一回りというか、倍ぐらい違うんですけど、やっぱり自分も高校生の時があったので、リサイクルされた服とかもすごい興味ありましたし。ただ、それを買う自分と、それを提供している誰かがいるわけで。欲しい自分とは違うんですけど、おそらく収入とか生活自体が違う人が出品したりしているんですけど、そのあたりがうまく噛み合ったら、すごい面白いというか、そこをうまく噛み合わせることが出来たら、もっといろんなものが出てくるのかなというのを感じて、高校生にビシビシ刺激をもらって楽しかったです。
(黒井さん)
ありがとうございます。では、「相愛傘」チームはどうでしたか?チームとしてでも、自分としてでもいいです。これからこんなことしていきたいなっていうことを是非。
(アカデミー生・大道さん)
個人的には、今回のグループワークで感じたことは、自分の知らないこともたくさん学べてとても勉強になったということです。傘がこんなにCO2を排出しているって、前までは知らなかったので、それを知る良い機会になったと思います。個人としてやりたいと思っていることは、今は冬だから出来ないんですけど、夏になったら、ちょっと受験勉強もあるので忙しいんですけど、学校の先生とか生徒会とかに協力してもらって、傘を回収して自分達で運営出来たらいいなって思っています。
(黒井さん)
いいですね~。実験、是非してみてください。有澤さんはどうですか?これから。
(アカデミー生・有澤さん)
今回のこの「相愛傘」を通して、傘の問題とかにも深く知れたと思うので、そういうところも踏まえながら、これからの実生活ではビニール傘ではなく、自分の持っている傘を使ったり、みんなにも声かけしていこうかなと思っています。
(黒井さん)
ありがとうございます。室田さんもお願いします。
(アカデミー生・室田さん)
今回の「相愛傘」を通して、楽しかったり深まったりっていうのもあるんですけど、傘っていうちょっと実行するとなると大変なんですけど、傘っていうところにフォーカスを当てられたから、次はもっと実行可能なフォーカス当てるところはどこかなと考えて。今回学んだことを活かして、もっと実行出来ることに活用できればなと思いました。
(黒井さん)
私ももうビニール傘は買わないようにしたいと思います。雨に濡れて歩きます!みたいなね。
じゃあ次は「森を創る者たち」の皆さん、これから、どうですか?
(アカデミー生・桂川さん)
チームとしては、これからどう動くかは全然見当がついていないんですけど、個人としては、植樹関係を扱ったので、植樹の方に積極的に手を伸ばしてみたり、今、佳さんからコメントあったんですけど、1回キャンプ行って、まさに植樹関係のことをしながら、「環境に良い!」っていうことを念頭に置きながらキャンプに行ってみたり出来たら面白いなと思っています。
(アカデミー生・森山さん)
今回の活動を通して、あんまりカーボンオフセットだったり植樹だったりの知識は無かったんですけど、チームメンバーのみんなが豊富な意見を出してくれて、学びのある活動が出来たと思います。個人の活動としては、このご時世なんでちょっとキャンプに行くことは難しいかもしれませんが、収まり次第、やっぱりキャンプに行って、植樹だったり焚き火に関することだったりをやっていきたいなって思います。ありがとうございました。
(アカデミー生・芳賀さん)
まだまだゼロカーボン、オフセットとか知らない人が多いと思うので、知らない人に広められていけたらなって思ってます。
(黒井さん)
そうですね。私もこの2ヶ月の間にやった一つのアクションは、去年乗った飛行機分をカーボンオフセットするということでした。実はアクションで出来ることってたくさんありますよね。ちょっとずつでも。
では、メンターとして見守ってくださった岩ちゃんからも一言お願いします。
(メンター・岩岡さん)
3つのチームとも、しっかり目的に合って。僕たち大人だと「出来ない」っていうことが先に立つんですけど、どうやったら出来るかということに着目していけたことが素敵だなと思いました。僕も58歳ですけども、高校生の気持ちを忘れずに、僕は僕で人生の目標があるので、すごく良い刺激を受けました。
(黒井さん)
ありがとうございます。皆さんから発表もいただいて、そしてこれからのお話も伺えたので、これが最後というよりは、ここから始まるなというのをあらためて感じることが出来ました。最後に、佐藤局長、このプロジェクトの中から、どれやりますか?
(佐藤局長)
すごく面白いですよね。例えば、キャンプっていうのは、今すごく焚き火がブームになっているっていうのは私なりに考察するとですね。今はデジタルの時代ですね。デジタルっていうのは、0と1の組み合わせ、二進法の世界なんですけど、日進月歩でものすごい勢いで進んでいて、技術は出た時から陳腐化してしまって新しい技術に置き換わって、デジタルの世界でみんな恩恵を被って生きているわけなんですけど。一方で人間っていうのは、恒常性っていうか、常にバランスを取って生きてくのが人間ですから。そこで、アナログの価値っていうのが高まっていく時代なのかなと思っていて。焚き火の揺らぎというのは0と1では表せない、そこに人間は癒やしを求めていくんじゃないのかなと思っているわけですね。5Gになってもっとみんなが安く利用出来るようになっていこうっていうのがデジタルの世界に対して、アナログっていうのは時間とお金を投入する世界になっているのかなと思っていてですね。キャンプとか焚き火っていうのはこれからの時代、より個人がお金と時間を投入するということで、そっちの世界はすごく興味深いなと。間違いなくこれからもっともっとそこに突き詰めていく動きが出てくるのかなと思っています。
木を植えるっていうのはとってもわかりやすくて、私もゼロカーボンのキックオフで何かイベントやろうといった時に、振興局に木を植えちゃったのね。木を植えるっていうのはわかりやすい行動。お金を集めるっていうことは、それに対して共感してもらえるっていうことなので、お金を出してもらうことはあり得る話なのかなと。最初は木を植える、そこからの行動パターンとして、何をすることによって未来に向けて、になるのか。それがより自分が好きなアナログの世界の中でどう表現していくのかというので、すごく伸びしろのある世界なのかなと思っております。
あと、さっきは「相愛傘」の話をしましたけど、「#古着の良さを広め隊」の方もですね。「#古着の良さを広め隊」のポイントはどこかなと聞きながら考えたんですけど、古着っていうのは、まず製品が長持ちすることが前提ですよね。これって何かっていうと、原材料はどういうところから来ているのかとか、もちろん脱石油製品であることはないんでしょうけど、きちんとした労働環境の中で持ってきた原材料なのかとか、そういうことをより突き詰めて、そこに対して価値を高めるという。もちろん作り方にもこだわってという。そういう古着が来たら、それをきちんと評価してあげる。これは良いものなんだよっていう。タグをつけて価値を上げるっていうのを、正しく評価出来て付加価値を付けるっていうのになると、単なる流行に惑わされないとかですね、そういったことで価値をみんなが認めることが出来るっていうことをやっていけば、こだわった良い物が長く使われていくことが続いていくと、きっといい社会が出来るんじゃないのかなと思いました。
皆さん、未来がある話なのかなと。「相愛傘」も、いっぱい人が集まって、意識を持ってわかりやすい行動をする。いっぱい人が必要だから、だからみんな頑張ろうぜっていう。全て一長一短、一短はないな、みんな一長一長で良いところを集めていったら、すごく良いなと思ってますし、まだまだ期待してまっせ!
(黒井さん)
佐藤局長、ありがとうございました。先ほどの焚き火の話もそうですけど、私たちって本当に自然からの恩恵を受けているんですよね。今、目の前にあるボールペンもマグカップも、自然の恩恵を受けずに出来たものなんてなくて、全て自然からの恩恵を受けて出来たものに囲まれて、ありがとうという気持ちで生きていかなくてはならないんだと思います。自然を大事にするっていうことは、未来にっていうところもありますけども、今、私たち自身の生活が自然と共にあって自然がないと生きていけないということをあらためて立ち返っていくというのも大事かなと思いました。だから、目の前のものを大事に使いましょうということですよね。
皆さんから出てきたアイデアが、本当にどれもキラキラしていて、これからこの先に繋がっていく、この自然を大事にするっていうのを言葉だけじゃなくて行為として形にして見せていくということだなというのを、私もあらためて感じたところです。
10.クロージング
(黒井さん)
では、3チームの発表を以上で終わりまして、「かみかわ版ゼロカーボン・アカデミー」報告会を終了したいと思います。ご覧いただいた皆さんの中でも、「あ、そうなんだ」と気付いたことですとか、アクションを起こしたいなと思った方いらっしゃると思います。今日出てきたいろんなキーワードありますので、その中からもピックアップして、是非、皆さん自身がアクションしていただきたいです。あと、今日発表したものの中で、「これ、一緒にやりたいです!」というものがあれば、コメントもらったりとか、ここにいる誰かに繋がっていただければ。一緒に何か形にしていけたら、さらにスケールを大きくして形に出来るんじゃないかなと思っております。
以上で「かみかわ版ゼロカーボン・アカデミー」成果報告会を終了します。ご視聴いただいた皆さん、そして何よりも発表していただいた皆さん、ありがとうございました。
交流会(YouTube配信終了後)
YouTube配信終了後、ZOOM会場においてアカデミー生との交流会を行いました。